老人ホーム入居を考えるきっかけ「第1位」は認知症
株式会社LIFULL seniorが行った『介護施設入居に関する実態調査 2023年度』によると、老人ホームへの入居を考えるきっかけになった状況のトップは「認知症」。そのなかでも「排泄の失敗」(32.3%)「お金の管理ができない」(29.0%)が、入居のきっかけとなったと回答しています。
【老人ホーム入居のきっかけとなった「認知症の症状」上位5】
1位「排泄の失敗」32.3%
2位「お金の管理ができない」29.0%
3位「怒りっぽくなる/暴力をふるう」18.2%
4位「食事のトラブルを起す」17.2%
5位「外食して戻れなくなる/家を間違える」16.7%
先日、80代の父親が老人ホームに入居したという50代女性の場合も、きっかけは認知症。症状はまだ軽いというものの、火の始末を忘れたり、買い物でトラブルを起こしたり。そんな状況に、父親自身も不安を覚えたり……女性はフルタイムで働いているため、つきっきりというわけにはいきません。女性のためにも、父親本人のためにも、老人ホームへの入居は最善の選択だったと振り返ります。
入居前、父の貯金は2,000万円弱。年金は月16万円、手取りで14万円ほどでした。色々と逆算し、入居一時金は500万円まで、月額費用は20万円までを条件に老人ホームを探し始めます。
また距離があると面会に行くのも大変になるので、女性宅から車で1時間以内で行けることも重要視。さらに医療、介護のサポート体制も万全で、看取りにも対応していることも絶対でした。
これらの条件に合う施設としていくつかの施設をピックアップしたものの、昨今の物価高を受けてどこも月額費用を改定。予算をアップするか、低予算で入居可能な特養に申し込むか……。
結局、予算を3万円ほどオーバーするもののすぐに入居できる有料老人ホームに入居し、もし特養に空きが出たらそのときは転居を考えることにしたといいます。