テクニカル分析専門サイト『テクニカルブック』は、投資信託に関する知識と投資行動の関係について調査する目的で、投資信託を保有中の20歳以上の男女207名を対象にアンケートを行いました。本調査からは、投資信託の知識のある人ほど課題を感じやすく、新NISA開始後に新たな商品の購入・買い替えの可能性があることが見えてきました。
新NISAスタートで投資信託の購入・買い替えを考えている人は56%!投資信託に関する知識と投資行動の関係とは【最新調査結果】 (※写真はイメージです/PIXTA)

調査サマリー

今回の調査結果に関する概要は以下の通りです。

 

(1)投資信託の運用をしている人の54.1%が、投資信託について「あまり知らない/全く知らない」と回答

(2)現在のポートフォリオに課題を感じている人が65.2%、最も多いのが「利回りの低さ」

(3)投資信託の知識がある人の方が現状に課題を感じる傾向

(4)投資信託の知識が少ない人の方が低リスクな商品を好む傾向

(5)新NISA開始後に新たな投資信託の購入・買い替えを考えている人が56.0%

調査の実施概要

調査機関 :自社調査
調査方法 :インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」)
対象エリア:日本全国
対象者  :現在、投資信託の取引を行っている20歳以上の男女
調査期間 :2023年11月6日~11月9日
有効回答 :207名

主な調査結果

1.投資信託の運用している人の54.1%が、投資信託について「あまり知らない/全く知らない」と回答

 

投資信託に関する知識について質問したところ、以下のような結果になりました。

 

・非常に詳しい  :11.1%
・ある程度詳しい :34.8%
・あまり知らない :48.3%
・全く知らない  :5.8%

 

「あまり知らない/全く知らない」と回答した割合は54.1%で、過半数の人が投資信託について詳しくないと認識しているようです。中でも「あまり知らない」と回答した人が非常に多く、知識がゼロではないものの、知識に自信がないといった人が多いことが分かります。

 

これは、投資信託はプロに運用を任せられる仕組みでもあり、投資について詳しい知識を持たなくても運用できることが影響していると考えられます。

 

2.現在のポートフォリオに課題を感じている人が65.2%、最も多いのが「利回りの低さ」

 

現在のポートフォリオに満足しているか質問したところ、「満足している」と回答した人は34.8%にとどまり、「満足していない」と回答した人が65.2%に上りました。投資信託を運用している人の半分以上が、自分が保有している商品に改善の余地があると考えているようです。

 

次のグラフは、「満足していない」と回答した人が現在のポートフォリオに感じている課題について、質問した結果です。

 

 

最も多かったのは「期待できる利回りが低い」の48.1%で、2位を大きく引き離しての1位となりました。2位になったのは「手数料が高い」の31.9%、これに僅差で3位の「運用やチェックに手間がかかる」が31.1%で続いています。

 

この結果からは、リスクを抑えることよりも、利回りや手数料を改善して利益を伸ばしたいと考えている人が多いことが読み取れます。

 

なお、弊社が行った投資信託に関する他の調査では、投資信託では一般的に運用成績が安定的と考えられているインデックス型商品を保有している人が多いという結果が出ています。ローリスク・ローリターンの運用をしている人が多さが、リターンに課題を感じている人が多さに影響しているのかもしれません。