団信の審査に落ちた「まさかの理由」
何千万円もする買い物。たいてい「キャッシュで!」というわけにはいかず、住宅ローンを活用するでしょう。ただ住宅ローン、必ず活用できるというわけではなく、ときに銀行から「あなたには貸すことが出来ません」と断られるケースも。
たとえば年収700万円の40歳のサラリーマン。ローン返済世帯の平均を上回る収入もあり、住宅ローン審査のクリアは当然……と思っていたら、銀行からまさかのNO。その原因が健康診断の評価オールD(要再検査)だったこと(ではないか……)。
団体信用生命保険の審査基準は開示されていないので、審査が通るかどうかは申し込んでみないと分かりません。例え収入が高かろうと、健康診断の結果が悪いとローン返済を不安視され、加入を断れることは多いようです。たいていの住宅ローンは団信加入が必須となっているので「団信に加入できないなら貸せません」と銀行から三行半をくらうわけです。
団信を断られるケースとして、直近の病気・治療・通院・服薬歴や、ガン罹患歴、のほか、BMI値も審査の重要項目とされています。また命の危険と隣り合わせの職業の場合も、団信の加入を断れることがあります。
団信の加入が認められず、住宅ローンも利用できず、マイホームの夢が尽きてしまう……。いや、本当にマイホームは諦めるしかないのでしょうか。団信に加入出来ない場合、いくつか方法は残されています。
まず「ワイド団信」。これは引受条件を緩和し、持病や既往症など健康上の理由から一般的な団体信用生命保険に加入できなかった人でも加入しやすいように設計された団体信用生命保険。金利が上乗せされているものの、保障内容は基本的に団体信用生命保険と同じです。
またフラット35なら、団体信用生命保険に加入しなくても住宅ローンが借りられます。ただし、フラット35は全期間固定金利のみ。変動金利で検討していた人にとっては、ずいぶんと金利が高く感じるかもしれません。また万が一の時に団信による保証がないので、残された家族が家を手放すしかない、という事態に直面する恐れもあります。
さらに配偶者であれば団信をクリアし、住宅ローンを借りられるケースもあるでしょう。ただし配偶者名義で住宅ローンを活用しているのにも関わらず、本人以外が返済すると贈与にあたる可能性もあるので注意が必要です。
このように団信の審査に落ちても、マイホーム実現への扉は閉ざされたわけではありません。ただし、団信の審査に落ちたということは、通常の人よりもローンの活用リスクは高いということ。そんなリスクを鑑みてもマイホーム実現への意思が固いのであれば、これらの方法を駆使するのも手です。
[参考資料]