相場の動きは誰にもわからない
さまざまな経済要因が絡み合う為替市場では、誰も予測していない大きな変動が起こることがあります。
トレーダーとして為替市場で利益を出し続けるには、「いつなにが起こるかわからない事実を受け入れること」が非常に大切です。わからないことをわかろうとする努力は大切ですが、相場のすべてを理解することは不可能に近いでしょう。
プロトレーダーは、さまざまな為替変動リスクに備えてポジションを調整したり、トレードの注文を入れたりしています。すべてを知っているかのように振る舞うのではなく、予想外の値動きが起きたらどうするかを考えることで、イレギュラーな値動きに対応できます。
自分のテクニカル分析力を盲信し、値動きのほとんどをわかったつもりでトレードしていると、自分が想定していない値動きが起きた際に思考停止してしまいます。一度、思考停止してしまうと、無理な逆張りやポジションの塩漬けなど、トレードがよくない方向へ向かってしまいます。
思い込みを排除してトレードしよう
今回は、「わかったつもり」になることのリスクについて解説しました。
知識を共有して発展してきた人類は、あたかもすべての仕組みがわかったかのように振る舞ってしまう傾向があります。しかし、我々は自分の理解度を過剰に評価していることがほとんどで、多くの場面でわかったつもりになっているのです。
FXトレーダーとして利益を上げるためには、「わかったつもり」でトレードすることを排除しなければなりません。過度な思い込みを持ってトレードしてしまうと、いざイレギュラーな値動きが起きたときに対処することができません。プロトレーダーと同じ意識でトレードしていくためには、どんなイレギュラーが起きても冷静に判断できるフラットな心理状態が必要です。
思い込みの心理状態から脱することで、大きな損失は未然に防ぐことができます。大きな損失を回避することができれば、自ずとトレードの成績は向上していくでしょう。
清水 一喜
株式会社ソーシャルインベストメント
執行役員