投資の世界においてはときに、過去の“成功体験”が大きな損失を招くことがあります。長期的に利益を積み上げていくには、どんな心構えが必要なのでしょうか。本稿では、テクニカル分析の解説サイト『テクニカルブック』を運営する株式会社アドバンの代表取締役・田中勇輝氏が、FX取引を長く継続する上で意識すべき6つのポイントについて解説します。
損切りせずに助かった“成功体験”が仇に…〈ビギナーズラック〉で資産倍増の33歳・公務員「FXって簡単じゃん」→一転「200万円負け」に陥ったワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

FXで退場しないために必要なことは?

ここで、FXをやめた人を対象に行った独自のアンケート調査の結果を紹介します。1つ目は、FXをやめた理由です。

 

 

FXをやめた理由でもっとも多かったのは「運用資金を大きく失ったから」で、2番目は「FXに疲れた・興味を失ったから」、3番目は「思うように利益が伸びなかったから」という結果でした。佐藤さんは200万円もの資金を失った訳ですが、同じように大きな損失を出してFXをやめた人が多いことが伺えます。

 

続いて、FXを継続するために自分に足りなかったものについて質問した結果です。

 

 

1位は「チャートを読む・分析するスキル」で、2位が「メンタル管理能力」、3位が「資金管理・リスク管理の知識」でした。これらはいずれも、トレードにおいて基本となる重要なスキルです。

 

佐藤さんのケースでは、ビギナーズラックで楽に勝ってしまったがゆえに、トレードのスキル磨きに力を注がなかったように見受けられます。FXで生き残るためには、単にトレードを重ねるだけでなく、トレードについて学ぶ意識を持つことが大事だったといえるでしょう。