テクニカル分析専門サイト『テクニカルブック』は、投資家が経験した損失について調査する目的で、過去に投資をしたことがある350名を対象にアンケートを行いました。本調査からは、4人に1人の投資家が100万円以上の損失や投資資金の半分以上を失う経験をしているなど、投資家の損失に関する実態がみえてきました。
4人に1人が「100万円以上」の損失を経験…投資家たちの“過去最大の大損”エピソードに学ぶ〈相場の急変〉への備えとは? (※写真はイメージです/PIXTA)

調査サマリー

今回の調査結果に関する概要は以下の通りです。

1.100万円以上の損失を経験したことがある人は26.2%、10万円以上の損失経験がない人は38.0%
2.投資資金の50%以上を失った経験がある人は27.5%、投資資金の10%以上を失った経験がない人は24.2%
3.「国内株式(現物取引)」で損失を出した人が48.5%と最多
4.レバレッジがかかる投資は損失割合が高くなる傾向
5.リーマンショックなどの相場の急変に巻き込まれて過去最大損失を出した人が多い

調査の実施概要

調査機関 :自社調査
調査方法 :インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」)
対象エリア:日本全国
対象者  :「投資をしたことがある」と回答した20歳以上の男女
調査期間 :2023年8月10日~8月12日
有効回答 :350名

主な調査結果

以下、主な調査結果を具体的な数値とともに紹介していきます。

 

1.100万円以上の損失を経験したことがある人は26.2%、10万円以上の損失経験がない人は38.0%

 

 

投資で経験した過去最大の損失金額について質問したところ、次のような結果となりました。

・損失経験はない:22.9%

・10万円未満:15.1%

・10万円~99万円:26.0%

・100万円~499万円:15.4%

・500万円~999万円:7.4%

・1000万円以上 :3.4%

・金額を把握できていない:9.7%

100万円以上の損失を経験したことがある人は全体の26.2%で、4人に1人が100万円以上の損失を経験しているという結果になりました。また、1000万円以上の高額な損失の経験がある人も3.4%と、少ないながら一定数存在しているようです。有効回答のうち最も高額な損失は8000万円でした。

 

一方で、10万円以上の損失を経験したことがない人は38.0%で、3人に1人は大きな損失を経験していませんでした。

 

なお100万円以上の損失を経験したことがない人を集計すると64.0%で、大半の人が投資で大きな損失を出しても100万円未満で収まっていることが分かります。

 

2.投資資金の50%以上を失った経験がある人は27.5%、投資資金の10%以上を失った経験がない人は24.2%

 

過去最大の損失を出した際に、投資資金の何%を失ったかを質問した結果は、以下の通りです。※過去最大の損失金額について「損失経験はない」「金額を把握できていない」と回答した人を除外

・10%未満:24.2%

・10%~19%:12.7%

・20%~29%:16.5%

・30%~39%:12.7%

・40%~49%:6.4%

・50%~59%:9.7%

・60%~69%:3.4%

・70%~79%:2.1%

・80%~89%:3.4%

・90%~100%:8.1%

・100%超:0.8%

最も高い割合となったのが「10%未満」の24.2%で、最大損失とはいっても損失の割合が少ない人が多いことが読み取れます。

 

一方、損失割合が50%以上と回答した人を集計すると27.5%で、過去最大の損失を出した際、4人に1人は投資資金が半減していることが分かりました。なお「100%超」は0.8%と、ごく少数ではあるものの投資資金がマイナスになった経験がある人もいるようです。