サラリーマンのなかでも給与が上位1%に入る、誰もが認める「勝ち組」。この先のサラリーマン人生も順風満帆と思いきや、突然の給与減で「中年破綻」に追い込まれることも。みていきましょう。
月収120万円超えの40代「勝ち組サラリーマン」…都心高級マンション暮らしから一転「中年破綻の危機」に直面したワケ

月収120万円超えの「40代の勝ち組」が直面した、想定外の事態とは?

そんな勝ち組でも、生涯安泰かといえば、そうとは限らないようです。

 

――自慢ではないが、自分は勝ち組だったと思う

 

そう綴ったのは、40代後半だという男性。普通の会社員だといいますが、「収入面で比べると、勝ち組と言っても嘘ではない」と綴っています。詳しくは語られていませんが、仮に月収120万円のサラリーマンだとしましょう。

 

そのあとに綴ったのが「気持ちよく、勝ち組から転落しました」という衝撃的な事実でした。

 

そのきっかけとなったのが「病気」だったといいます。3年ほど前から体調がすぐれないときがあり、原因を探ろうと病院に通っても「異常なし」の診断。1年ほど、病院を転々としたところ、やっと原因が判明し治療を開始。具体的な病気は綴られていませんが、休職期間は半年ほどになったとか。

 

もちろん休職している間は給与はなし。ただ男性としては「仕事をしていないのだから、給与はなくて当然」というスタンスだったため、特に痛くもかゆくもないといいます。

 

それよりも痛かったのが復職後のこと。休職前のように働くことはできず、時短勤務での復帰となったそうです。その際、役職などからは一切外れ、さらに社内規定により給与減。結果、月収は休職前の3分の1以下になったといいます。

 

月収120万円であれば、月収40万円以下……かなりシビアです。この給与では、とても生活を維持することは不可能で、このままでは破産してしまう……。都心の高級賃貸マンションから都外の3LDKに引っ越し、家賃を一気に1/5程度に圧縮。自慢の車も売却し、中古のファミリーカーに。これまでの煌びやかライフスタイルから一転、質素な暮らしに様変わりしたといいます。

 

――とりあえず、破産は免れた

――仕事に復帰できただけでも良かった

 

病気になったことで人生観、仕事観が大きく変わったといいます。

 

厚生労働省『令和4年 国民生活基礎調査』によると、病気やけが等で自覚症状のある人(有訴者)は人口1,000人当たり276.5。年齢別にみていくと、30代では199.7だったのが、40代では223.6、50代では268.8と右肩上がり。また傷病で通院している人(通院者)は人口1,000人当たり417.3。30代で211.3だったのが、40代では280.2、50代で418.8と、年齢とともに急激に増えていきます。

 

病気やケガに対する備えは多くの人がしているものの、それが原因でそれまで通りのパフォーマンスを発揮できず、給与減に直面することは、ほとんどが想定していないでしょう。

 

年齢とともに高まる疾病リスク。それを回避するためにも、仕事だけでなく、自身の健康にも十分に気を配っていきたいものです。

 

[関連資料]

厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』

厚生労働省『令和4年 国民生活基礎調査』