高齢者の住まいとして存在感が増している「老人ホーム」。終の棲家として、検討している人も多いといいます。しかしせっかく入居した老人ホームを退所するケースは珍しくありません。その理由もさまざま。なかには、思わず仰天してしまうようなものも。みていきましょう。
年金月15万円・老人ホーム入居中〈70代父〉「恋、しちゃたんだ…」と仰天告白…1ヵ月後の急展開に〈50代長女〉も唖然

老人ホームで繰り広げられる恋愛事情…思わぬトラブルに発展することも

女性の父親の後日談。

 

――わたしたちに恋心を告白してから1ヵ月後くらいに、今度は「老人ホームを退所したい」と言い出して

 

驚きの展開に、女性も唖然としてしまったとか。なんでもお相手の入居者女性含め、ちょっとしたトラブルに発展(三角関係とも、四角関係とも……)。ホームの居心地が悪くなり、退所したいというのが事の真相のようです。一度冷静になって考えるよう伝え、それでも無理だというのなら転居を考えようと話しているといいます。

 

このような老人ホームで繰り広げられる恋愛とそれにまつわるトラブルは、決して珍しいことではないとか。

 

――ホームの“マドンナ”をめぐって喧嘩が勃発

――失恋を機に意欲が低下。認知症の症状が悪化

――想う気持ちが膨れ上がり、勝手に相手の部屋に侵入

 

株式会社Spee/ケアスル 介護が行った『介護施設で起きたトラブルに関する調査』によると、「介護施設内でおきたトラブルについて教えてください」に対して。「特にトラブルはない」が最も多く51.3%。つまり半数は「トラブルがあった」ということになります。

 

最も多いのが「他の入居者との喧嘩」で16.7%。「スタッフの対応の悪さ」16.0%、「介護サービスの品質が低かった」9.7%、「金銭紛失によるトラブル」9.3%と続きます。「恋愛関係によるいざこざ」は2.7%とごくわずかですが、トラブルとして表面化していないものも含めると、結構な数になるかもしれません。

 

また老人ホームでの恋愛劇は家族を巻き込んだトラブルになることも。仮に「結婚」となると相続にも影響を与えることになるので、家族としても手放しに「おめでとう!」とは言えなくなるでしょう。

 

もし入居している父や母から恋愛について打ち明けられたら……拒否感をもつかもしれませんが、まずは温かく受け入れることが大切。ただ行き過ぎた行動にならぬよう、注意深く見守りつつ、ホームにもしっかりと情報を共有しておくことが肝心です。

 

[参考資料]

厚生労働省『厚生労働省『令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』

タメニー株式会社/結婚相談所 パートナーエージェント『独身ミドル・シニア世代の婚活・恋活に関するアンケート調査』

株式会社Spee/ケアスル 介護『介護施設で起きたトラブルに関する調査』