シニア5人に1人は「恋愛」に前のめり…老人ホームでの「恋」も珍しくはない
――老人ホームに入居する父からの衝撃的すぎる告白
50代女性の投稿。70代の父親から聞かされたのは、「お父さん、恋、しちゃったんだ」というものだから、女性が言葉を失ったのも頷けます。お相手は父親と同じ老人ホームに入居する年上の女性だったとか。
父親が妻(母)を亡くしたのは女性が高校生だったころ。ほかにも弟と妹がいましたが、父親は男手ひとつで3人の子どもを大学まで通わせてくれたといいます。
子育てがひと段落した後も父親から浮いた話は聞かれず、子どものほうから「再婚してもいいんだよ」「いい人はいないの?」と聞いたこともあったとか。しかし気づけば父親は70代後半。足腰を悪くし、人の手を借りなければ日常生活も困難な状況になっていたといいます。
――お前たちに迷惑はかけないから
そういって年金だけで月額費用を賄える老人ホームを自身で探して、入所を決めたのが半年前のことだといいます。
厚生労働省『厚生労働省『令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、厚生年金受給者の平均年金額は月14万4,982円。65歳男性だけに限ると月16万7,388円。手取りは14万9,000円程度になります。この父親が平均的な会社員だったなら、月15万円程度で月額利用料を賄える老人ホームに入居したになるでしょうか(関連記事:『都道府県「年金月受給額」ランキング…〈令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況〉』)。
どこまでも家族思いで、真面目な父親から「恋」というワードが出てくるわけですから、驚くのもムリはありません。
とはいえ、高齢者の恋愛は珍しいことではありません。タメニー株式会社/結婚相談所 パートナーエージェントが50~79歳の独身男女2,407人に対して行った『独身ミドル・シニア世代の婚活・恋活に関するアンケート調査』によると、「結婚(入籍)相手が欲しい」人は7.5%、「事実婚・同棲相手が欲しい」人は3.7%、「恋人が欲しい」人は9.4%。ミドル&シニアの5人に1人は、恋愛に対して前のめりだといえるでしょう。
また「ミドル・シニア世代が婚活・恋活をすることは、社会通念上、望ましいことだと思いますか?」に対して、肯定派は40.6%、否定派はわずか6.2%でした。
そんな恋愛観をもつミドル・シニア世代。そのことを「家族に伝えているか」を尋ねたところ、「伝えた」はわずか6.7%。ミドル・シニア世代の恋愛、「家族」は大きなハードルのよう。それにも関わらず、家族にも想いを伝えてきた女性の父親は、真面目なのか、それもとも純粋なのか……。