高齢者の家計が破綻する「老後破産」。現役時代のように働くことができない以上、家計の変化には細心の注意を払うべきですが、老後破産に陥る原因を知ることも重要です。老後のマネープランが崩れてしまう原因はどこにあるのでしょうか。本記事ではAさんの事例とともに、老後破産に陥りやすいケースについてFP1級の川淵ゆかり氏が解説します。
定年後は家でダラダラ過ごす年金16万円、65歳の元サラリーマン。「退職金と貯金で2,500万円だし、出不精・倹約家だから大丈夫」と思いきや…老後破産となったワケ【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

老後は70代以降が大変

リタイアしても60代であれば、仕事による収入を得ることができたり退職金などまとまったお金も得ることができたりすることで、それほど生活に対して不安は感じない人も多いと思います。

 

昔、筆者の事務所へ相談にやってきた退職したばかりの人から「そんなに食べなくなったし着る物にもお金をかける必要もなくなりましたから大丈夫ですよ」と言われたことがあります。しかし、いざ病気になったり介護状態になったりすると、アルバイトもできなくなりますし、出費は増えるばかりですから家計への負担は大きくなっていきます。

 

病気やケガは自分だけではなく、親や配偶者の身にも起きるかもしれないことです。家族のなかに病人が出ると、金銭的・肉体的・精神的にじわじわと影響が出てきます。

 

後期高齢者のうち、一定の所得がある人を除いて現在は原則1割負担となっている窓口負担ですが、膨張する医療費を抑えて制度の持続性を高めるためにとの理由で2割負担への引き上げも検討されています。

 

老後に病気にかかり医療費がかさんだことがきっかけとなって、マネープランが狂ってしまい、最終的に老後破産に陥るというのが、高齢者の最も多いパターンのひとつです。自分自身や配偶者のことだけでなく、親御さんの保険の加入状況なども調べておきましょう。

 

健康に気を付けて病気にならないように日ごろから気を付けていくことも大事ですが、老後設計は病気や介護状態になったときにどうするか?を重点的に考えていく必要があります。

 

 

川淵 ゆかり

川淵ゆかり事務所

代表