赤ちゃんの頭がゆがんでしまったときの対処法
現在、頭の形を治療する方法として一番スタンダードな方法がヘルメット治療です。「頭の形外来」でゆがみの程度を測定し、治療を希望であれば個別にヘルメットを作って、1日20〜23時間程度、約半年間ヘルメットを装着してゆがみを治します。
赤ちゃんの頭の形の治療開始は早いに越したことはありません。病気による頭蓋の変形なのか、向き癖などによる頭蓋の変形なのかを確かめるためにもまずは「頭の形外来」や頭の形について相談できる小児科を受診しましょう。
ただし、ヘルメット治療が日本に入ってきたのはここ10年くらいなので、相談できるかどうかは事前に確認されることがおすすめです。
また、親御さんの中には治療以外の方法はないかとお調べになる方もおられます。治療以外の方法のひとつとして私が実践しているベイビーヘッドケアを選択するご家庭もあります。ベイビーヘッドケアとはご家庭で親御さんが優しくなでたり、抱っこの仕方や日常の過ごし方に気をつけて頭の形が丸く成長するようにサポートする方法です。
赤ちゃんの頭のゆがみの予防法
赤ちゃんの頭の同じ場所に圧がかからないようにすることが一番大事で、そのためにまずは、赤ちゃんの頭のゆがみについての正しい知識を得ることが大切です。赤ちゃんの頭は、特に生まれてすぐは柔らかくゆがみやすいということを知っているだけでも、日々の心掛けが違ってくるでしょう。
妊娠前から赤ちゃんの頭のゆがみについて勉強して、正しい姿勢や抱っこの仕方を学んでいただければ一番の予防になると思います。赤ちゃんの頭の形についてしっかり学んでいただけるように、私含めベイビーヘッドケアセラピストの元では出産前講座というのも実施しております。受講されたママパパは、抱っこの仕方や日常の過ごし方で頭がゆがまないように注意されるので、丸く育っていく子が多いと実感しています。
赤ちゃんの頭のゆがみが気になったら早めに対策を
赤ちゃんの頭は出生後から日にちが経つごとにどんどん成長して大きくなります。たとえばヘルメット治療であれば生後半年くらいまでに始めることが推奨されています。月齢が経ち、大きくなればなるほどゆがみを丸くしていく難易度が高くなっていきます。
病院によっては予約が1〜2か月先になることもありますので、ゆがみが気になったら、様子を見るのではなく、できるだけ早めに対策していくのがおすすめです。
一方で、赤ちゃんの頭がゆがんでいると、自分の育児が悪かったのかもしれないとご自身を責めるママパパが多くいらっしゃいます。赤ちゃんの頭のゆがみにはさまざまな要因がありますし、出産前に赤ちゃんの頭がゆがむことを知る機会はほとんどありません。ましてや頭の形についての予防法や抱っこの仕方などを学ぶ機会というのもそうそうないので、ママパパのせいではないのです。なので自分を責めずに、これからできることを考え、ぜひ前向きにお子さんと向き合って楽しく子育てしていただければと思います。