「定年退職後も働き続けたい」と考えている会社員は実に8割にもなるといいます。「そんなに仕事が好きなのか」と問われれば、「いや……お金の問題」というのが本音。では「お金があれば、完全引退しても不安はないのか」と問われると、どうも答えに窮してしまう事情が老後にはあるようです。みていきましょう。
年金月23万円だが…月収43万円・59歳夫「60歳定年で完全引退」を専業主婦の妻が〈全力阻止〉のワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

老後の想定外の出費③保険適用外となる介護費用

年を重ねると上昇する介護リスク。年齢別人口に占める要介護認定者の割合は、80~84歳で25.8%、85歳以上では59.8%。2人に1人の割合となります。介護保険サービスには厳格な利用基準があり、人によっては不足に感じることも。そこで注目なのが「介護保険外サービス」。地域によって価格差がありますが、東京の場合は1時間あたり3,000~6,000円程度。

 

また在宅での介護が難しいのであれば、「老人ホーム」への入居も選択肢。家賃の前払いとなる入居一時金は、平均ゼロ円~億単位とピンキリで、100万~300万円程度という施設が多いようです。また月額費用は平均15万~30万円程度といわれていますが、こちらもピンキリ。平均入居期間は4~5年といわれていますが、長めに考えておいたほうが身のためです。

 

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老後の想定外の出費。もちろんかかるかもしれないし、かからないかもしれません。これらのことまで考えていくと、「老後、いくらあっても安心できない」というのが真実かもしれません。このような不安を軽減させるためにも「働けるうちは働く」というのも、有力な選択肢になるでしょう。