【富裕層のための高級老人ホーム特集】
施設情報、サービス・設備ランキング、コラム記事など充実のラインナップ>>>
※外部サイトに遷移します
一度も想像していなかった老人ホームへの入居に愕然
奥様の入所から数週間が経ち、少しずつ自分で生活することを覚えようと努力していた矢先、長女の夫に転勤の辞令が出ました。かなりの遠方ですが、家族が離れて暮らすのは嫌だという夫の方針で、長女も一緒に引っ越すことが決まりました。
問題となるのは植木さんです。頑固で昔気質の植木さんが、長女の夫と相性が悪いのは植木さん自身も理解していました。長女から「お父さんも老人ホームに入ってほしい」と嘆願され「そうするしかないな」と答えざるを得なかったのです。これまで一度たりとも、自分が老人ホームに入居するなど想像したことのなかったというのに。
見学もせず、近所の老人ホームに決めた
長女の引っ越しまでは1ヵ月を切っています。長女が自宅からいちばん近い老人ホームに問い合わせしてみたところ、偶然にも一室空きがありました。長女に見学に行くかと聞かれましたが、「そこでいいよ」と即答してしまった植木さん。何しろ、老人ホームがどういうところかを知らなかったのです。
長女の引っ越しの数日前に、植木さんは老人ホームに転居しました。8畳ほどの部屋にテレビと簡易冷蔵庫、テーブルと椅子が設置されています。内装はシックなベージュでまとめられていますが、植木さんには病室のように感じられました。「俺はこの部屋に閉じ込められて残りの人生を過ごさなければならない」と、悲観する日々が始まったのです。
「老人ホームはどこも同じ!」ではないことを知っておく
公認会計士をしていた植木さんはお金には困っていませんでした。資産もそれなりにあり、冷静に時間をかけて選べば住み心地の良い老人ホームを見つけることができたはずです。しかし、事前知識のまったくない植木さんは「老人ホームはどこも同じ」という感覚しか持ち合わせていませんでした。
しばらくして老人ホームから植木さんに認知症の症状が現れていると、長女に連絡が入りました。時間をやりくりして長女が面会に訪れると、植木さんは「ここから出たい」と訴えたそうです。現在、認知症の症状がひどくなる前に植木さんの望む暮らしができるホームに転居できないか、老人ホーム選びのプロに相談しているところです。
どんなに急な事情であっても、見学せずに老人ホームを決めるのはリスクが高すぎます。そして何より、後期高齢者になったら「いつ何が起きるかわからない」と自覚し、老人ホームの予備知識はつけておくのが正解です。
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】