ペーパーレス推進の流れから、デジタルデータで配布されることも増えた給与明細。しばらく目を通していないというサラリーマンも多いようですが、給与の内訳を詳しくみてみると、思わぬ事実に直面するかもしれません。みていきましょう。
うち、ブラックかも…“手取り”には満足のサラリーマン、「給与明細」で発覚した〈まさかの時給591円〉に衝撃

サラリーマンの月給…中央値は31万2,200円

厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、男性サラリーマン(正社員)の月給は平均35万3,600円。残業代などを含めると38万9,800円で、賞与等含めた推定年収は579万8,400円です。毎月の手取り額は、26万〜27万円ほど。ここに残業代などが上乗せされるイメージです。

 

【男性正社員の平均給与】

20~24歳:22万1,900円/346万1,700円

25~29歳:26万2,200円/437万3,100円

30~34歳:30万1,600円/508万800円

35~39歳:34万1,800円/573万4,100円

40~44歳:37万700円/ 616万2,800円

45~49歳:39万5,900円/652万900円

50~54歳:42万1,400円/693万1,200円

55~59歳:43万1,000円/701万6,600円

60~64歳:35万500円/537万2,700円

 

出所:厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』より算出
※数値左:所定内給与、数値右:推定年収

 

「平均月収は35万円程度」といっても、中身はさまざま。所定内給与の分布をみてみると、ちょうど真ん中である中央値は31万2,200円。全体の52%程度の人の所定内給与は中央値未満であることがわかります。また全体の7.9%、12~13人に1人は、月給20万円未満ということになります。

 

【男性正社員の平均月収の分布】

14万円未満:0.28%

14万~20万円未満:7.59%

20万~22万円未満:6.37%

22万~24万円未満:7.62%

24万~26万円未満:8.3%

26万~28万円未満:8.0%

28万~30万円未満:7.4%

30万円以上:47.0%

出所:厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』より算出

 

ただ、この数字はあくまでも「所定内給与」。成果に応じて支払われるインセンティブの比率が多い場合、基本給が低くとも、年収ベースでは平均をはるかに超えるというサラリーマンは珍しくありません。