高齢者でも「安心できる住まい」のカタチ
内閣府『令和5年高齢社会白書』によると、65歳以上の高齢者の8割以上が持ち家。戸建てが全体の75.6%、分譲マンション等の集合住宅が11.8%です。
【65歳以上の高齢者の「住まいのカタチ」】
持ち家(戸建て):75.6%
持ち家(集合住宅):11.8%
賃貸(戸建て):2.0%
賃貸(集合住宅)8.4%
高齢者向け住宅・施設:1.0%
その他:1.2%
また日ごろの健康状態をみていくと、「良い」という回答は「60代後半」で37.3%でしたが、「70代前半」で32.6%、「70代後半」で32.5%、「80代以上」で23.4%。一方「良くない」は「60代後半」で14.8%、「70代前半」で21.3%、「70代後半」で24.0%、「80代以上」で36.0%。年齢が上がるごとに健康リスクが高まっていることが伺えます。
年を取るとともに身体は不自由になっていき、日常生活もしんどくなる……そうなると、バリアフリーにリフォームをして万全! ということもあるでしょうが、持ち家とはいえ自宅で暮らすことも大変になっていきます。
特に夫(妻)を亡くし1人暮らしをしているような高齢者の場合、何かあった際に助けてくれる人が常時いるわけではないので不安が増すでしょう。そこで、どちらかともなく「老人ホーム」というキーワードが出てくる場合も。
夫を亡くした80代の母:わたし、施設に入ろうかと思うんだけど
1人暮らしの母を心配する50代の娘:お母さん、老人ホームに引越すというのは、ありかな?
昭和時代の老人ホームといえば、「姥捨て山」と揶揄されるようなイメージがありましたが、最近はホテルライクな生活が実現する施設まで登場し、昔のようなマイナスイメージはほとんどありません。高齢者が安心して生活できる場として、ひとつの選択肢になっています。
施設を決める際には、見学はマスト。できれば親子で探すのがおすすめです。入居する親の目線、ときどき遊びにいく子どもの目線で、見極めるというわけです。