日本の経済を支えるサラリーマン。その7割が、中小企業で働いています。ただ彼らから聞こえてくるのは、給与に対しての不平不満。中小企業における「リアルな給与事情」についてみていきます。
平均月収35万円だが…「それって大企業の話ですよね?」と訝しむ、中小企業サラリーマン「唖然の給与額」 (※写真はイメージです/PIXTA)

平均値よりも“だいぶ”低い、中小企業の平均給与

サラリーマン(正社員、平均年齢43.5歳)の平均給与は、月収で35万3,600万円。賞与等含めた年収は579万5,400円。年功序列が基本の日本企業。年を重ねるごとに給与は増えていき、ピークに達するのは50代後半。月収は43万円、年収は701万円となり、多くが60歳定年でフィニッシュ……そんなサラリーマン人生を送っています。

 

【年齢別「サラリーマンの平均給与」】

20~24歳:221,900円/3,461,700円

25~29歳:262,200円/4,373,100円

30~34歳:301,600円/5,080,800円

35~39歳:341,800円/5,734,100円

40~44歳:370,700円/6,162,800円

45~49歳:395,900円/6,520,900円

50~54歳:421,400円/6,931,200円

55~59歳:431,000円/7,016,600円

60~64歳:350,500円/5,372,700円

 

厚生労働省『令和4年 賃金構造基本統計調査』より

※数値は、正社員、学歴計、従業員10名以上企業。左より月収/年収

 

こんな話をすると

 

ーー嘘だ! 自分はそんなにもらってない!

ーーそれって、大企業の話ですよね?

 

そんな声が聞こえてきます。どうやら「平均値が高すぎる」というわけです。では、企業規模別にみていきましょう。

 

まずは「大企業(従業員1,000以上企業)」のサラリーマン(平均年齢42.3歳)。平均月収は40万5,200円、年収は705万4,500円。全平均よりも、月収では5万円、年収では150万円ほど高いようです。

 

続いて「中小企業(従業員10~99人企業)」のサラリーマン(平均年齢45.4歳)。平均月収は31万4,300円、年収は474万6,400円。確かに、全平均よりも月収で4万円、年収で100万円ほどの差が生じているため、「大企業の話ですよね?」と訝しむ人がいても仕方がないでしょう。

 

しかも大企業との比較となると月収では9万円、年収では230万円もの給与差がついている……これが現実です。