転職が当たり前の時代。そうはいっても、転職をしていい方向へ進む人ばかりというわけではありません。大学や高校を卒業してから、同じ企業に勤め続けていると、ある程度の昇給が見込めますが、転職を何度か繰り返したことで逆に収入が少なくなってしまったという人も少なくないのが現状です。本記事では、松下さん(仮名)の事例とともに40代~50代となっても収入が少ない場合のライフプランの考え方について、FP事務所MoneySmith代表の吉野裕一氏が解説します。
家賃5万円のアパートで4人暮らし、お小遣いは月1万円、昼食は185円の菓子パンで凌ぐ48歳・整備士の絶望の手取り額「これ以上なにを削れるのか」【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

子どもの教育費…学資保険では全然足りず不安が募る

昔は「子どもが生まれたら学資保険」と言われるくらい、学資保険に加入する人が多い時代がありました。これは、戦後の高度成長期に、普通預金に預けていても金利が高かった時期に、学資保険も払った保険料の2倍や3倍になるものが多かったことにあります。

 

しかし、高度成長期も終わり日本ではバブル崩壊後、失われた20年や30年と言われるほど、経済の成長がほとんどなかった時期があり、この時期には貯金をしても金利が低く、利息ではお金がほとんど増えない状況が続いたのです。

 

保険会社は預かった保険料を国債で運用する商品が多く、学資保険も以前のように増えるような商品は無くなり、満期で受け取るときには10%程度しか増えないというものが多くなりました。

 

日本では経済成長がほとんどなかったことで、現在のような物価上昇もほとんどありませんでした。しかし、実感は少ないものの過去の日本でも物価上昇は起こっています。

 

教育費で一番お金が必要になる大学の費用も令和3年と20年前の平成13年を比べると公立の授業料と入学料の平均で26万5,838円上がっています。上昇率は約40.2%となります。

 

学資保険を使って少しでも増やそうと思っていても、実質でみると保険金の額面で見て10%増えていても、実際には40%近く増えているので、ほかからお金を持ってこなくてはいけなくなり、マイナスとなります。

 

国公私立大学の授業料等の推移

年度

 

 

 

授業料

入学料

授業料

入学料

授業料

授業料

平成3年

375,600

208,000

366,032

295,798

641,608

271,151

4年

 

230,000

374,160

324,775

668,460

271,948

5年

411,600

 

405,840

329,467

688,046

275,824

6年

 

260,000

410,757

357,787

708,847

280,892

7年

447,600

 

440,471

363,745

728,365

282,574

8年

 

270,000

446,146

371,288

744,733

287,581

9年

469,200

 

463,629

373,893

757,158

288,471

10年

 

275,000

469,200

375,743

770,024

290,799

11年

478,800

 

477,015

381,271

783,298

290,815

12年

 

277,000

478,800

383,607

789,659

290,691

13年

496,800

 

491,170

387,200

799,973

286,528

14年

 

282,000

496,800

394,097

804,367

284,828

15年

520,800

 

517,920

397,327

807,413

283,306

16年

  

 

522,118

397,271

817,952

279,794

17年

535,800

 

530,586

401,380

830,583

280,033

18年

 

 

535,118

400,000

836,297

277,262

19年

 

 

536,238

399,351

834,751

273,564

20年

 

 

536,449

399,986

848,178

273,602

21年

 

 

536,632

402,720

851,621

272,169

22年

 

 

535,962

397,149

858,265

268,924

23年

 

 

535,959

399,058

857,763

269,481

24年

 

 

537,960

397,595

859,367

267,608

25年

 

 

537,933

397,909

860,266

264,417

26年

 

 

537,857

397,721

864,384

261,089

27年

 

 

537,857

397,721

868,447

256,069

28年

 

 

537,809

393,426

877,735

253,461

29年

 

 

538,294

394,225

900,093

252,030

30年

 

 

538,633

393,618

904,146

249,985

平成元年

 

 

538,734

392,391

911,716

248,813

2年

 

 

536,382

392,111

927,705

247,052

3年

 

 

536,363

391,305

930,943

245,951

[図表]国公私立大学の授業料等の推移

※ 文部科学省:国公私立大学の授業料等の推移より筆者作成