「お金よりも自己成長」と、裁量の大きな仕事を求めて中小企業に就職した人。「私は安定を求める」と大企業に入社した人。どちらが正解ということはありませんが、大企業と中小企業の間では明確な給与格差が存在するようです。その差は、一体どれほどになるのでしょうか。詳しくみていきましょう。
最高年収650万円の60歳・元大卒サラリーマン「良い会社員人生だったが」…40年ぶり再会の“大企業組”同級生の〈お財布事情〉に嫉妬 (※写真はイメージです/PIXTA)

日本の会社の99%以上は中小企業

就職活動をしていた大学生の頃、友人と次のような会話をしたことがある人は多いのではないでしょうか。

 

「やっぱり安定しているのは大企業かな」

「とはいえ、裁量が大きそうなのは中小企業だよな」

「でも大企業だと、スケールの大きい仕事ができるんじゃないかな」

「中小企業なら、若くても責任の大きな仕事ができるはず」

「大企業ならボーナスも良さそうだよ」

「お金より自己成長のほうが大切だよ」

 

結果的に、良い待遇を求めて大企業を志望する人と、若いうちからコアメンバーとして活躍することをめざして中小企業を志望する人と、大きく2通りに分かれたはずです。

 

総務省『令和3年経済センサス-活動調査』によると、2021年6月現在の日本の企業等数(法人、会社企業、会社以外の法人の総数)は368万4,049社、5,795万人が働いています。うち、178万社ある「会社企業」についてみていくと、従業員(常用雇用者)が5人未満が100万社超と、全体の6割弱を占めています。一方、300人以上は約1万5,000社、さらに1,000人以上となるとおよそ4,000社で0.2%です。

 

日本の会社の99%は中小企業ですが、働いている人の総数では大企業が約1,500万人、中小企業では約2,000万人と、そう変わらないというのが現状です。

 

【企業常用雇用者規模別「企業数と雇用者数」】

0~4人:1,059,580社/1,421,563人

5~9人:275,094社/1,816,402人

10~19人:191,928社/2,607,426人

20~29人:79,145社/1,885,133人

30~49人:69,034社/2,618,923人

50~99人:51,933社/3,588,038人

100~299人:35,057社/5,750,304人

300~999人:11,478社/5,848,414人

1000~1999人:2,204社/2,998,150人

2000~4999人:1,289社/3,934,049人

5000人以上:549社/8,510,087人

 

出所:総務省『令和3年経済センサス-活動調査』