10月下旬には「ハロウィン」が控えていますが、この時期に毎年発売される「ハロウィンジャンボ宝くじ」を楽しみにしている人もいるのではないでしょうか。本稿では、ニッセイ基礎研究所の篠原拓也氏が、「ハロウィンジャンボ宝くじ」の今年からの変更点を分析し、その特徴について解説します。
ハロウィンジャンボの楽しみ2023-一攫千金のドキドキ感か、100万円以上当せんのワクワク感か (写真はイメージです/PIXTA)

ミニは100万円以上の当せん本数が2.9倍増加

一方、ハロウィンジャンボミニはどうか。ハロウィンジャンボと違って、当せん金の最高額は1等前後賞合わせて5,000万円にとどまるが、その分、2等以下の当せんの期待は大きい。

 

ハロウィンジャンボミニについては、昨年と比べた場合の主な変更点は6つにまとめられる。

 

(ハロウィンジャンボミニの主な変更点)

 

(1) 1等(当せん金3,000万円)の当せん本数が、1ユニット(1000万枚)あたり4本から10本に2.5倍増

(2) 併せて、1等の前後賞(当せん金1,000万円)の当せん本数も8本から20本に2.5倍増

(3) 2等(当せん金100万円)の当せん本数が、1ユニットあたり100本から300本に3倍増

(4) 3等(当せん金1万円)の当せん本数が、1ユニットあたり5万本から1000本に減少

(5) これらの結果、1ユニットあたりの当せん本数は115万112本から110万1330本に減少

(6) 1枚300円に対する当せん金の平均受取額は、140円から141円へと1円増加

 

これは、(4)の3等の当せん本数の4.9万本減少を、(1)と(2)の「1等前後賞合わせて5,000万円」の本数2.5倍増と、(3)の2等の当せん本数の3倍増で振り替え。そして、振り替え分を上回る当せん金が、(6)の平均受取額1円増の形で、プラスオンされたものと見ることができる。

 

これにより、(5)の通り、1ユニットあたりの当せん本数は減少となる。その代わり、100万円以上の当せん金が当たるくじの本数は、1ユニットあたり、昨年の112本から今年は330本へと2.9倍に増加する。1ユニットあたりの100万円以上の当せん金の当せん本数は、ハロウィンジャンボと比べて1.5倍以上、ということになる。

 

実は、ハロウィンジャンボミニでは、昨年、当せん金100万円の2等が新設された。100万円という高額当せんを設けることで、宝くじの魅力を高めていた。

 

今年は、その当せん本数が1ユニットあたり3倍増に拡大することとなったわけだ。

 

ハロウィンジャンボミニは、平均して、くじを3万304枚買うと、当せん金100万円以上の当せんが1本出る形となっている。その際、これらのくじから平均的に、4等が303本(当せん金90万9,000円)、5等が3030本(同90万9,000円)当たるので、合わせると、当せん金の受け取りは、平均281万8,000円に達する。ただし、そのためには、くじの購入代金として909万1,200円が必要となる。平均的には、600万円以上の持ち出しとなるので注意が必要だ。

 

ハロウィンジャンボミニは、1等前後賞合わせて5,000万円を狙いつつ、100万円以上の当せんに軸足を置いた宝くじと言えるだろう。

 

 

ハロウィン気分を高める宝くじの買い方

まとめると、今回の宝くじは、「1等前後賞合わせて5億円」の超高額当せんとともに、2等1,000万円や、3等100万円の当せんに照準を合わせた、高額当せん金狙いのハロウィンジャンボ。1等前後賞合わせて5,000万円を狙いつつ、100万円以上の当せんに軸足を置いたハロウィンジャンボミニ。この2つの宝くじが、選択肢として、与えられていることになる。

 

5億円もの一攫千金のドキドキ感が味わえるハロウィンジャンボ。100万円以上の当せんのワクワク感が楽しめるハロウィンジャンボミニ。この2つを満喫できるように、2つの宝くじを買い揃える―それが、今回の買い方のコツといえるかもしれない。

 

今回の宝くじの発売期間は10月20日(金)までと、まだ時間はたっぷりある。抽せん日は10月27日(金)。当せん金の支払開始日は、ハロウィンの翌日、11月1日(水)だ。ハロウィンジャンボ宝くじを買うことで、ハロウィン気分を高めてはいかかだろうか。