配当金再投資による複利運用もあなどれない
仮に株価と配当金額が不変であり、配当金を同じ銘柄にすべて再投資し続けるとしたら、資産は時間とともに増えていきます。資産の推移は以下のとおりです。
配当利回り |
1年後 |
3年後 |
5年後 |
10年後 |
20年後 |
30年後 |
2% |
1.02倍 |
1.06倍 |
1.10倍 |
1.22倍 |
1.49倍 |
1.82倍 |
3% |
1.03倍 |
1.09倍 |
1.16倍 |
1.34倍 |
1.81倍 |
2.43倍 |
4% |
1.04倍 |
1.12倍 |
1.22倍 |
1.48倍 |
2.19倍 |
3.24倍 |
5% |
1.05倍 |
1.16倍 |
1.28倍 |
1.63倍 |
2.65倍 |
4.32倍 |
6% |
1.06倍 |
1.19倍 |
1.34倍 |
1.79倍 |
3.21倍 |
5.74倍 |
*倍率は、小数点以下第3位で四捨五入済み
「配当だけでも、意外に増える」と思う人も多いのではないでしょうか。ポイントは「得られた配当金を同じ銘柄に再投資する」こと。このインカムゲインによって、複利で資産が増えていきます。
一般的に、配当利回りは3%を超えると「高い」といわれます。それは購入する株価と比べれば小さな値ですが、それでも複利運用によってこれだけの利益が出るのです。
さらに、この例では株価も配当金額も不変としましたが、もし株価が下がった時期ならば多く買い増すことができますし、もし増配があれば得られる配当も増えます。より一層、資産を増やせる可能性もあるのです。
インカムゲインをねらえば、実はキャピタルゲインもねらえる
そしてインカムゲインねらいの投資をすることには、さらなるメリットもあります。
もし高配当利回りの銘柄を買った場合は、その配当利回りの高さが株価下落の抑止力となります。また、仮に増配があれば、購入株価で考えると配当利回りが上がるということになりますし、増配が歓迎され株価自体も上昇する確率が高いでしょう。
そして、増配の有無にかかわらず、株価というのは上下を繰り返していますので、購入時より高いタイミングで売れれば、キャピタルゲインを手にすることもできます。その上、増配によって株価が大きく上がれば、より大きなキャピタルゲインを得ることも可能です。
つまりインカムゲインねらいの投資は、それ以上のキャピタルゲインを得られる可能性を秘めているのです。