食後の“ついウトウト”…じつは「心筋梗塞」「認知症」の引き金に!?「血糖値スパイク」の危険性と予防法【医師が解説】

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食後の“ついウトウト”…じつは「心筋梗塞」「認知症」の引き金に!?「血糖値スパイク」の危険性と予防法【医師が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

近年、メディアなどで「血糖値スパイク」という言葉をよく見聞きします。これは、別名「隠れ糖尿病」「食後高血糖」「グルコーススパイク」とも呼ばれるもので、動脈硬化のリスクとなるものです。今回は、高座渋谷つばさクリニックの武井智昭院長が、この「血糖値スパイク」の特徴とリスク、予防法について解説します。

「血糖値スパイク」を発症しやすい人の特徴

血糖値スパイクが生じやすい方の特徴は、主に以下の6つです。

 

  • 炭水化物メインの食事が多い
  • 間食の習慣がある、清涼飲料水をよく飲む
  • 肥満傾向がある(BMIが25以上)
  • 食事のスピードが速い
  • 睡眠不足の傾向がある
  • 運動習慣がない

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

炭水化物メインの食事が多い

麺類や丼ものをよく食べたり、ついおかわりしたり大盛りにしたりしてしまう癖がある方は要注意です。炭水化物を多く摂取する食事は、急激に血糖値が上昇する可能性が高まります。また、外食やコンビニ弁当は通常量でも炭水化物が多く含まれる場合が多いため、注意が必要です。

 

間食の習慣がある、清涼飲料水をよく飲む

クッキーやチョコレートなど、間食でよく食べがちなお菓子には脂質・糖質が多く含まれています。また、清涼飲料水にはブドウ糖が10%程度と多く含まれているため、血糖値が上昇する傾向があります。

 

肥満傾向がある

BMIが25以上の方は肥満傾向にあり、血糖値スパイクが生じやすい体質であるため、注意が必要です。

 

「BMI」とは “Body Mass Index”の略で、肥満や痩せている状態を判定するのに用いられる指標です。「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で算出でき、出た数値が「25以上」であると肥満体型とされます。この場合、インスリン分泌機能の異常が生じるリスクがあるため、血糖値スパイクが生じやすくなります。

 

食事のスピードが速い

「早食い」と指摘されたことがある、または自覚がある場合にも留意しましょう。食事をするスピードが速いと噛む回数が少なくなるため、糖質を含む食事を取り込む速度や量が多くなり、血糖値が急激に上昇し血糖値スパイクが生じやすくなります。

 

睡眠不足の傾向がある

成人の場合、十分な睡眠時間は「6時間」とされています。週に2回以上、睡眠時間が6時間より短い場合、代謝機能の低下がみられます。また、睡眠不足によるストレスから糖分を多く摂る傾向にあります。

 

運動習慣がない

運動習慣がない場合には、筋肉量が低下するために代謝機能も低下し、血糖値が上昇しやすくなります。

 

この他、動脈硬化のリスクでもありメタボリックシンドロームの診断基準とされている「高脂血症(中性脂肪、LDLコレステロールの上昇)」や「高血圧」を合併している場合にもインスリンの分泌異常が起こりやすく、動脈硬化そのものを悪化させる要因であるため、血糖値スパイクのリスクとなります。

 

また、過度な糖質制限によるダイエットも、低血糖を助長し血糖値スパイクとなることがあります。

 

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