放置するとリスク大…知らぬ間に発症している「臼蓋形成不全」
「臼蓋形成不全」は、骨格の問題で、欧米人に比べアジア人に多く発症するといわれています。特に日本人女性が発症することが多く、実に約7割が知らないうちに臼蓋形成不全を発症しているとされています。
臼蓋形成不全は、発育不全の一種
臼蓋形成不全とは簡単にいうと、骨盤にある「臼蓋(きゅうがい)」という部分が発育不全(形成不全)の状態を指します。
そもそも股関節はボールとソケットのような形状になっていて、大腿骨の丸い骨頭(=ボール)が、骨盤側のお椀のような臼蓋(=ソケット)にすっぽりはまることで、自由度の高い動きが可能になっています。
いってみれば、臼蓋は屋根のようなもの。屋根の大きさがしっかりあれば、大腿骨頭を十分に覆うことができます。しかし、なかにはこの臼蓋の形が不完全で、大腿骨頭が臼蓋に収まらず、はみ出してしまう人がいます。この状態が「臼蓋形成不全」です。
原因は子育て時の「ある行動」
臼蓋形成不全を発症してしまう原因は、主に2つあります。ひとつは先天的(生まれつき)な要因、もうひとつは後天的な要因です。以前は、先天的要因のほうが強く影響すると考えられていましたが、現在の医学では後天的要因のほうが、影響力があるとされています。
後天的な要因としては、以下の要素が挙げられます。
・出生後の肢位
つまり、母親の子宮のなかにいるときの肢位だけでなく、出生後の肢位や姿勢も大きく関係しているのです。特に注意したいのは、おむつの巻き方と、抱っこの仕方です。
「乳幼児の脱臼」と「布おむつ」の深刻な関係
1970年以前まで、日本では乳幼児の脱臼が多発していました。脱臼は臼蓋形成不全をともなうことが多く、関連の深い疾患です。
この脱臼の原因のひとつに、「おむつの巻き方」がありました。当時は布でできた三角おむつや巻きおむつを使うことが多く、これにより股関節の伸展(脚をまっすぐ伸ばす動き)が強制され、脱臼が多発したのではないかと考えられています。
臼蓋の健康的な育成を促すには、腸腰筋(ちょうようきん)と大腿屈筋群(だいたいくっきんぐん:いわゆる“ハムストリングス”)を過緊張の状態にしないことが大切です。
最近では、股関節を開く動作を容易にできる紙おむつが一般的に用いられるようになったため、以前に比べて脱臼の数が減少したと考えられています。
股関節の健全な育成には「コアラ抱っこ」
それから、知らず知らずのうちに臼蓋形成不全を発症させていた習慣に、「抱っこ」があります。
一口に「抱っこ」といっても、いろいろなスタイルがあります。抱っこする人と赤ちゃんが真正面に向き合うスタイルもあれば、横から抱えるようにするスタイルもあるでしょう。
臼蓋形成不全になりやすいのは、この、横から抱えるようにするスタイルです。この場合、股関節を外から押さえつけることになり、股関節が伸展してしまうのです。
横抱きする場合は、赤ちゃんの股関節と膝関節を十分に曲げ、股を開いて抱っこする人と向かい合わせに密着させると、臼蓋形成不全の予防になります。(ちょうど、コアラがお母さんにしがみつくようなイメージです)。
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