将来のことなど誰もが分からず、だからこそ誰もが老後を不安視するのかもしれません。しかし「確実に……」と言われている未来があります。それは2040年代に訪れる「年金の減額」。20年後の未来について考えてみましょう。
年金月28万円のはずが…40代サラリーマンが絶句する「20年後の年金受給額」 (写真はイメージです/PIXTA)

2040年代「年金2割減」は確実といわれている

日本の総人口は昨年10月時点で1億2,495万人で65歳以上人口は3,624万人。高齢化率は29.0%と30%目前です。65歳以上人口を男女別に見ると、男性は1,573万人、女性は2,051万人で、男女比は3:4となっています。さらに後期高齢者となる75歳以上人口は男性766万人、女性1,171万人、合わせて1,936万人と、総人口に占める割合は15.5%と、日本人の6人に1人は75歳以上になっています。

 

今後も65歳以上人口は増加傾向が続き、2043年に3,953万人とピークを迎え、その後は減少に転じると推計されています。一方で、総人口に占める割合は上昇を続け、。 総人口が減少する中で65歳以上の者が増加 することにより高齢化率は上昇を続け、2037年に33.3%となり、国民の3人に1人が65 歳以上となり、2070年には38.7%に達し、国民の2.6人に1人が高齢者という時代が到来。またその頃には、4人に1人が75歳以上になると推計されています。

 

現役世代が高齢者の生活を支える日本社会。こうしてみていくと、これから先、いままでと同じようなサポートはちょっと考えにくいところ。実際、2040年代の中頃には、現在の年金の2割ほど目減りすることが確実視されています。

 

厚生労働省によると、国民年受給者の平均受給額は月5.6万円、厚生年金受給者は月14.5万円。65歳以上男性・元会社員に限ると月16.9万円、65歳以上女性・元会社員に限ると月10.9万円ほど。会社員の専業主婦世帯であれば月23.5万円、共働き世帯であれば月27.8万円の年金を受け取ることになります。

 

それが20年ほどたった頃には2割減。そのまま当てはめると、国民年金受給者は4.4万円、厚生年金受給者は11.6万円。65歳以上・元会社員では、男性で13.5万円、女性で8.7万円になる計算です。そして専業主婦世帯であれば月18万円、共働きであれば夫婦で月22万円ほどになるということ。20年後の自分たちを想像して、思わず絶句してしまう年金受給額。これがいまのところ確実視されている未来です。