日本学生支援機構から「奨学金延滞の連絡」が来たら…
奨学金の種類
奨学金の貸与型には、以下の2種類があります。
第一種:無利子(成績等が一定以上の方)
第二種:有利子
利子には、利率固定方式と利率見直し方式があります。これは住宅ローンでいうところの固定金利と変動金利のようなもので、条件が定められています。
日本学生支援機構「令和2年度奨学金の返還者に関する属性調査結果」によると、奨学金はどのように役になったかという問いに、「家計の負担を軽減できた」が69.1%(無延滞者)と回答しており、家計の負担の軽減に大いに役立っていることが伺えます。 その一方で、家計の状況により、借りた奨学金が返せない方がいるのも事実です。
延滞者の現状
日本学生支援機構「返還金の回収状況及び令和元年度業務実績の評価について」によると、奨学金の延滞債権数割合は全体の6.8%となっており、未回収額は841億円となっています。 加えて、延滞をすると以下のようなデメリットがあります。
※以下、日本学生支援機構HP一部抜粋
3ヵ月以上奨学金の延滞を行うと、個人信用情報機関に個人情報が登録されます。 俗にいう、「信用情報に傷がつく」という状態になってしまうのです。 個人信用情報機関に登録された場合、以下のようなことが起こり得ます。
・クレジットカードが新しく作れない、利用停止となる
・住宅ローンを利用するとき、審査に不利となる
また、数年は履歴として残ることにも注意が必要です。 Aさんも延滞して3ヵ月を越えようとしています。このままでは、将来家を購入するとなった際に住宅ローンが組みづらくなる可能性があります。
延滞しないためには…
延滞することのデメリットをお伝えしましたが、奨学金は一般的な金融機関からの借入と比べても低金利で、優れた制度なのは間違いありません。 大切なのは、余裕を持った資金計画を立てるということです。
また、「奨学金は借りたお金」という認識を持つことも大切です。 学生生活のあいだは、毎月決まったお金が振り込まれることに慣れてしまいがちです。現在貸与中の方・返済中の方は、卒業後にいくらを、何歳になるまで返還する、というところまでイメージしておきましょう。