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人口減が見込まれる「小岩」の資産価値は?
まずは2020年の国勢調査から、「小岩」の住民の特性をみていきます。
「小岩」の中心地・小岩駅がある南小岩の総人口は24,149人。人口密度は19,432人/平方キロメートルと、23区全体(15,560人/平方キロメートル)と比べても高めであることがわかります。南小岩の総人口は5年前調査と比べ、1.6%とわずかながら増加しました。(図1)。
世帯の状況をみていくと、一般世帯は15,016世帯。うち単身者世帯数が7,580で50.5%を占めます。また持ち家率は、46%と半数を下回り(図表2)、都心方面・千葉方面どちらへのアクセスも容易なことからか、単身者が多い街であることがわかりました。
次に直近の不動産取引についてみていきましょう。取引のあった中古マンションは、平均取引価格3,300万円で、平米単価は71.6万円でした。
最後に、「小岩」エリアの今後について将来人口の増減率をメッシュ分析でみてみます。赤系は10%以上の人口増加、緑は0~5%、黄色は5~10%の人口増加、青系は人口減少を表しますが、小岩駅周辺は青系でマークされており、2040年にかけては5%以上の人口減少が予測されています(図4)。検索範囲を広域にしてみると、荒川を越えた江東区や墨田区には人口の増加が予測されているエリアがあることがわかります(図5)。
南北両方で再開発が行われている小岩駅周辺ですが、長期的には人口の減少が見込まれており、街そのもののポテンシャルには疑問符がつきそうです。ただ、東京駅まで約20分、新宿駅まで約30分とアクセス良好なため、単身者は一定のボリュームで流入し続けるとみられ、単身者向けのマンション・アパートには需要があるといえそうです。
人口減→街の衰退とならないよう、31年には完成するという大規模再開発の行く末を見守りたいところです。
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