李下李上――李克強退任…ついに経済運営主導かなわず
退任(下)予定だった李克強は、国務院(政府)トップの首相(総理)として最後の政府活動(工作)報告を約1時間読み上げた。
「安定(穏定)」に33回とかつてなく言及する一方、22年同報告では10回言及されていた「改革開放」は3回、18、19年100回以上言及されていた「改革」は今回40回に止まった。
前任の温家宝は退任直前の記者会見で、「政治体制改革、特に党と国家指導層に関わる制度の改革を進めることが必要。さもなければ、文革のような歴史の悲劇が再び発生する恐れがある」と、「政治体制改革」という敏感な問題に触れたことで有名だが、李は最後までそうした政治的発言をすることもなかった。
就任当初「リコノミクス(李経済学)」と言われ、大胆に経済改革を進めることが期待されたが、次第に市場機能に懐疑的な「シコノミクス(習経済学)」が中心となり経済運営を主導できず、「史上最弱の総理」とまで称された。反習筋の人気は高かったが、「結局、習に対峙する胆力はなかった」と失望する声が聞かれた。
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