偶然含み益が出たあとに「NGな行動」をとったトレーダーの末路
FXでトレードをしていて「あれ? こんなはずじゃなかったけど含み益がたくさん出てる! ラッキー!」という経験をしたことはありませんか? テクニカル分析やファンダメンタルズに絶対は存在しません。そのため、FXの世界では想定外の利益や損失はつきものです。
想定外の損失に対しては、諦めがつく人が多いですが、偶然の利益に対するトレーダーの反応は人それぞれです。そのなかで、特に注意が必要な考え方が「偶然の利益をあたかも自分の実力が向上したかのように捉えること」です。
偶然の利益に対して間違った解釈をしてしまうトレーダーは取引ロットを急激に上げる傾向があります。誤った自己分析はFXの世界では命取りです。取引ロットをいつもの2倍にすれば、利益は2倍になりますが、損失も2倍になります。誤った自己分析をしてしまうトレーダーは、いつもの2倍の含み損を抱えてしまうと思考停止状態に陥ってしまいます。メンタル管理能力がロット数を上げたことによる含み損に追いつかず、適切な損切りができなくなります。
不適切な損切りは、ポジションの塩漬けやポジションを常に持っていないと気が気でなくなるポジポジ病に結びつき、最終的に大きな損失を被ってFXの世界から退場することになります。
プロでも初心者でも必ず起こる偶然の利益
絶対的な正解が存在しないFXの世界では、誰でも意図しない利益を手に入れる可能性があります。FXは為替市場の単独の要因で価格が上下するのではなく、株式や債券、原油など世界中のさまざまな情勢が総合的に影響を与えています。
そのため、世界経済のなかで誰も予想していなかった出来事がひとつでも起こると為替市場は乱高下してしまいます。このようなサプライズはプロトレーダーですら予測することはできません。市場の乱高下中に偶然にもポジションを持っていて、普段の倍以上の含み益を一瞬で獲得する人も出てきます。
この偶然の利益に対して取る行動ひとつで、その後のFXの成績が決まるといっても過言ではありません。利益を得たことに一喜一憂するトレーダーと、偶然利益になっただけで含み損を被る可能性があると自分の行動を振り返るトレーダーとでは、成長のスピードが天と地の差でしょう。