※画像はイメージです／PIXTA
取引ロットの管理はメンタル管理の基本
FXトレーダーにとって大切なことは、自分のキャパシティを超えた建玉を持たないということです。デイトレードをしていて自分の現在の損益が気になり、四六時中画面とにらめっこしている状態は、自分の取引ロットの許容度を理解していない証拠です。
FXで収益を得るためには、安定したメンタルを維持しなければいけません。損益が常に気になっているようでは、安定したメンタルを維持しているとはいえません。含み益を最大限まで伸ばせる勇気と、自分のトレードシナリオに沿った損切りができる勇気を持てている状態が、プロトレーダーの心理状態です。
安定した心理状態を維持するためには、自分が思っている以上に少ないロットでトレードしなければならない可能性があります。このような状況は、初心者トレーダーにとって刺激の少ない退屈なトレードだと感じさせるでしょう。
しかし、着実なメンタル強化を行って少しずつ取引ロットを上げていくことは、自分のキャパシティ以上のロットを張ってハイリスクハイリターンなトレードをするより遥かに再現性のあるトレードを実現させます。
偶然の負けは存在しないが、偶然の勝ちは頻繁に起こる
今回は、偶然の利益トレードから生まれる心の余裕が取引ロットを急激に上げることに繋がることを解説しました。取引ロットを上げること自体は、利益を効率的に積み上げることにプラスに働きますが、同時にメンタル管理能力も鍛えなければ余計な損失を膨らますことに繋がります。
FXトレーダーとしてうまく相場と共存していくためには、日々のトレードのなかで「偶然の負けは存在しないが偶然の勝ちは存在する」ということを意識していくべきでしょう。「偶然の負けは存在しない」とは、損切りにあってしまった場合、なにかしらの原因があることを指します。
根本となる原因をひとつずつ解決していけば、必然的にトレードは上達していくでしょう。「偶然の勝ちは存在する」とは今回解説したとおり、経済のサプライズによって自分のトレードシナリオにはない勝ち方をすることがあるということです。
この場合、自分の実力ではなく運がよかっただけということを意識するべきです。多くのトレーダーは負けた原因を突き止めようとしますが、利益に関しては無頓着になりがちです。プロトレーダーとして利益を積み上げていくため、日々のトレードで取引ロットが適切かどうかを考える習慣をつけていきましょう。
清水 一喜
株式会社ソーシャルインベストメント
執行役員
