未婚率の上昇、そして少子化が問題視されていますが、そもそも、なぜ結婚しないのでしょうか? 紐解いていくと、やはりネックになっていたのは「お金」でした。女性が男性に求める給与額=結婚に踏み切れる給与額とは? みていきましょう。
平均月収27万円…女性が求める月収額に「非正規・男性」膝から崩れ落ちる「結婚なんて、絶望的」

女性が男性に求める給与額…クリアする男性はどれだけいるのか?

女性が男性に求める年収500万円。これはどのような水準なのでしょうか。厚生労働省の調査によると、男性(平均年齢44.5歳)の平均月収は34.2万円、年収は554万円。平均的な男性であれば、女性の条件をクリアできる水準です。

 

さらに中央値で考えてみましょう。年収500万円、平均的な賞与額を手にしていると仮定すると、月収は33.3万円程度となります。一方で男性の月収の中央値は30.12万円。月収33.3万円をクリアしている男性は38~43%と過半数を切ります。

 

さらに雇用形態別にみていきましょう。男性・正社員(平均年齢43.5歳)の平均月収は35.3万円、年収は579万円。給与分布でみていくと、男性・正社員、月収の中央値は31.2万円。月収33.3万円をクリアしている正社員は41~47%程度です。

 

さらに年齢でみていくと、月収33.3万円をクリアしているのは30代前半で8~12%。30代後半で22~30%、40代前半で38~46%、40代後半で49~57%。50歳を手間にしてやっと「女性の結婚条件をクリア」という厳しい現状です。

 

次に非正規社員の場合をみていきましょう。男性・非正規(平均年齢52.8歳)の平均月収は26.9万円、年収は353万円。給与分布でみていくと、男性・非正規社員、月収の中央値は21.8万円。月収33.3万円をクリアしている非正規男性はわずか15~18%です。

 

さらに年齢でみていくと、月収33.3万円をクリアしているのは30代前半で12~14%。30代後半で10~13%、40代前半で14~16%、40代後半で12~14%。非正規社員は年齢を重ねても給与はそれほど上がらないため、「女性の結婚条件をクリアする」非正規男性もほとんど変わりません。非正規でいる限り結婚は絶望的、というのが現実なのです。

 

もちろん収入だけが結婚の条件ではないことは、前出のアンケート結果からも分かります。ただ未婚率が上昇し、少子化が問題視されている現在。問題解決に向けて「給与アップ」も欠かせないことは明らかです。