人生最大の買い物のひとつであるマイホーム。その価格から住宅ローンを活用するのが一般的で、収入に対してどれほどの返済負担になるかなどを加味し、借入額や返済期間などを決めていきます。しかし余裕と思っていたローン返済も、急に負担が重く感じるようになることも。みていきましょう。
月収78万円のエリート部長「50歳でタワマンを買う」無謀…定年後に破産を意識する「月返済額」

定年後までローン返済は続くが…収入大幅減に耐えられるか?

――月々21万円のローン返済……余裕だな

 

50歳で上場企業の部長にまでのぼりつめたエリートであれば、余裕の返済額だったのでしょう。しかし住宅ローンの返済は長期に渡ります。その間、同程度の収入を保てるのであればいいのですが、収入が減少すると途端にローン負担は大きくなります。

 

最近は役職定年制も廃止の方向に進んでいるので、定年までは部長の椅子は約束されていたのかもしれません。しかし定年を迎えると、状況は大きく変わります。

 

現在「希望すれば雇用形態は変わりますが働き続けることができますよ」というのが一般的。正社員でなく、契約社員や嘱託社員として雇用継続されることが多いようです。

 

定年を境に部長職から外れた場合、給与はどうなるのでしょうか。

 

厚生労働省の調査によると、大企業に勤務する60代前半・非役職者サラリーマンの給与は、大卒で月収36.3万円、年収で551.1万円。部長だった時から給与は半分にまで落ち込んでしまいます。この状況では、返済負担率は45%。元部長だけで家計が回っているのであれば、すでに破綻確定です。さらに雇用形態によっては、この給与よりも低収入になる可能性が高いですから、状況はさらに悪化するでしょう。

 

もちろん、これは平均値から推測したものであり、実際の事情とは異なります。しかし住宅ローンを検討するとき、「現在のローン負担」だけに焦点が当たりがち。住宅ローンの返済期間は平均して30年を超えるので、その間、どのように収入が変化するのかを推測し、その上で返済に無理がないか、検討しなければなりません。

 

「50歳でタワマンなんて、思いきったなあ」と、他人事のように考えている人も実は住宅ローン破綻は身近なもの。いま一度、自身の返済プランが盤石なものか確認しておきたいものです。