(※写真はイメージです/PIXTA)

 「首や腰などの骨をポキッと鳴らす」「夜眠るときはうつぶせ寝」など、無意識にいつも続けている癖や習慣。しかしなかには、毎日続けていると健康リスクを高める習慣もあると、横浜町田関節脊椎病院の越宗幸一郎先生は警告します。具体的にどのような行為に危険があるのか、専門医である越宗先生が解説します。

首、腰など関節をポキポキ鳴らすのはNG?

首や腰などが凝っていると感じるとき、回転させたりひねったりして、ポキッと鳴らしている人もいるのではないでしょうか。実は、その癖が関節に負担をかけているかもしれません。

 

関節がポキッと鳴る理由

関節をねじったり、曲げたり、ひねったりすると、ポキッという音がすることがあります。あるいは整体やマッサージなどへ行き、施術中に骨が鳴ったという人もいるかもしれません。

 

このポキッという音の正体は、実はまだ100%解明されていません。いまのところ有力だと考えられているのは、「関節のなかが真空になり、関節液の気泡が破裂したときの音」という説です。

 

関節は2つの骨がつながる部分のことをいい、関節内は関節液という液体で満たされています。関節液は関節を保護したり、関節がスムーズに動くよう潤滑液の働きをしたりしています。

 

しかし、2つの骨が反対方向に引っ張られると、関節液のなかに大きな気泡ができてしまいます。この気泡が弾けた瞬間、ポキッという音が出るのではないかというのが、いまのところ有力な説です。

 

[図表1]関節が鳴る仕組み

 

音を鳴らしすぎると、関節が変形する原因に…

ポキッと音が鳴る理由は完全に解明されていないとはいえ、音を鳴らす行為を頻繁に行うことは、関節にとって悪影響です。というのも、関節を鳴らしすぎると関節周囲の組織に傷がつき、関節が肥厚したり変形したりしてしまうからです。

 

また、関節の近くを神経が通っていれば、関節が肥厚することで神経を圧迫するようになり、痛みやしびれなどの神経症状を起こしかねません。一度変形した関節は、元に戻ることはありません。

 

「鳴らそうと思っていないのに、首を回すといつもポキッと鳴る」というような場合はやむをえませんが、意図的に繰り返し関節を鳴らす行為は危険です。

 

「音を鳴らさないと気持ち悪い」という場合は、首や肩、腰などが凝っている証拠。関節を鳴らすのではなくストレッチなどでこりを解消すれば、「関節を鳴らしたい」という欲求を感じにくくなるでしょう。

 

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