48歳・氷河期世代のサラリーマン、30歳前に正社員昇格も「月収22万円」の悲劇…同年代の勝ち組は月収51万円に「もう、笑うしか」 (※写真はイメージです/PIXTA)

頑張って正社員になった氷河期世代…全員が報われたわけではない

就職が困難だった1993年から2005年卒の人たちを称する、氷河期世代。別名「ロストジェネレーション世代」、略して「ロスジェネ世代」と呼ばれる場合もあります。

 

スタートとなった1993年を振り返ると、5月にはサッカーJリーグが発足。6月には皇太子と雅子さまのご結婚、8月には非自民の細川連立政権が誕生。そして11月には、サッカー日本代表対イラク戦でいまも語られるドーハの悲劇が起きました。音楽業界ではCDが主役で、このとき、起きたのがビーイングブーム。B`z、ZARD、WANDS、DEEN、TUBE、大黒摩季……ランキングの1~6位まで独占したことも。テレビでは「高校教師」や「ひとつ屋根の下」、「あすなろ白書」など、伝説のドラマが多数放送。多くの人が共通の話題で盛り上げる……そんな時代でした。

 

そんななか、大型不況が深刻化。有効求人倍率は1992年1.08倍から0.76倍となり、2005年まで「1倍」を割り込む状況が続きます。

 

そんな氷河期世代。よくいわれるのが、「大卒時に正社員として就職できず、非正規社員として社会人をスタート」という人たち。そして浮上のきっかけをつかめず2023年時点で、一度も正社員になれなかった、という人たちです。

 

同じスタートでも、雇用環境が良くなったタイミングで正社員になれた人も。2006年、2007年と有効求人倍率は1倍超を回復。このあと2008年~2013年は再び1倍を割り、ビッグチャンスはわずか2年で終了。

 

ただし、正社員になれたからといって、すべての氷河期世代が救われたかというと微妙のようです。ネットでつぶやかれた48歳だという氷河期世代のサラリーマンは、大卒時、非正規社員として社会人をスタート後、なんとか正社員になれたものの就職できたのは中小企業で、30歳前で月収18万円。毎年2,000円の昇給をし、現在、やっと月収22万円に到達。「もちろん、結婚はしてません!」と自嘲気味につぶやいています。