国会の会期中に不夜城と化す霞が関。そこには「今日も徹夜……」と頑張る、エリート官僚たちの姿があります。具体的に何が長時間労働の原因になっているのか。人事院の調査からみえてきました。
年収700万円超えも「大卒サラリーマン以下」…エリート国家公務員の悲鳴「もう、疲れた」議員対応に限界 (※写真はイメージです/PIXTA)

国家公務員の長時間労働「国会対応」…特に負担になっているのは?

人事院は『国会対応業務に係る各府省アンケート』を公表しました。これは、超過勤務の主な要因として「国会対応業務」が挙げられていることを受け、2022年11月~2023年1月にかけて全府省(44府省等)を対象に行われました。

 

超過勤務の要因なっている国会対応業務について、下記4項目について細かく聞いていくと、「質問通告*1が遅い」を理由に挙げる人が最も多く、続いて「質問通告の内容が不明確」、「関係府省との答弁案の調整」と続きました。

 

*1:国会における政府の正確な答弁や建設的な議論のため、国会での質疑に先立ち、議員が政府側へ質疑内容を通知するもので、慣習として行われている。 質問通告の内容は様々であり、題名や項目だけのものもあれば、詳細に及ぶものもある。 質問通告の内容は議員の判断により、政府職員との信頼関係に基づいて決定される(参議院ホームページより)


 

【国会対応業務「超過勤務」の理由】

①質問通告

「質問通告が遅い」111pt、「質問通告の内容が不明確」99pt、「関係府省との答弁案の調整」78pt

②質問主意書

「回答期限が短い」36pt、「関係府省との答弁案の調整」24pt、「内閣法制局の審査」16pt

③資料要求

「回答期限が短い」41pt、「紙やFAXによる対応」「所掌事務の範囲を超えた要求」10pt

④レク要求(複数議員によるヒアリング含む)

「レク実施までの期間が短い」36pt、「レク依頼時に、議員等から求められているレク内容が不明確」34pt、「レク時の拘束時間が長い」22pt

 

出所:人事院『国会対応業務に係る各府省アンケート』結果資料より

※各府省の回答について、「超過勤務の大きな要因となっている」を3ポイント、「超過勤務の要因となっている」を2ポイント、「超過勤務の要因となることもある」を1ポイント、「超過勤務の要因となっていない」を0ポイントと数値化した上で集計。ポイントの最大値は132(=44府省等×3ポイント)

 

与野党の間では、国会の質問通告の期限は「土日祝日を除く質疑2日前の正午まで」としているものの、2022年の臨時国会会期中、この期限が守られたのは19%に留まっています。

 

2021年度、上限を超えて超過勤務を命ぜられた職員の割合は、他律部署(他律的業務の比重が高い部署)で15.6%と前年比2.0ポイント増加。一方で、自律部署(他律部署以外の部署)では6.8%と前年より0.2ポイント減少しました。

 

*「重要な政策に関する法律の立案」、「他国又は国際機関との重要な交渉」、「予算・会計業務関係」等