異次元の少子化対策の輪郭が徐々に明らかになっていくなか、問題となるのが財源。「これ以上、負担が重くなったら生きていけない……」と現役世代からは泣き言が聞こえてきます。みていきましょう。
月収34万円・44歳サラリーマン「もう、ムリだ」の壮絶…ついに「高齢者切捨て」の悲劇 (※写真はイメージです/PIXTA)

年金総額、20年で15兆円増…日本存続のためには聖域に手を付けるしかない

給与は上がらず、なのに負担ばかりが増えていく……

 

――もう、ムリだ

――自分たちの老後はどうなるんだ!

ーー日本、終わってる

 

ネット上には悲観の声しか見当たりません。

 

厚生労働省『令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、2021年、平均年金受給額は国民年金受給者で月額5万6,479円、厚生年金受給者で月額14万5,665円。また公的年金受給者の年金総額は56兆0,674億円と過去最高を記録しました。

 

年金総額は10年前の2011年で52兆2,229億円、20年前の2001年で40兆7,840億円。20年足らずで、15兆円強も増えたことになります。高齢化はさらに進み、財源は膨らむばかり。それを誰が負担するのか……恐ろしくて、思わず身震いをしてしまいます。

 

そこにきて「異次元の少子化対策」です。財源は明らかにされていませんが、実施しなければいずれ日本人消滅という危機も。現役世代に負担をオンするカタチとなれば……本当に生きていくのが困難です。そうなると手を付けなければならなくなるのが高齢者関係の給付費です。「異次元をうたうなら、その財源さえも異次元であるべき」という声も少なくありません。

 

未来のために高齢者を切り捨てる。そんな無慈悲なことが起きないとは言い切れないほど、いまの日本は土俵際。「老後資金は100%自助努力」、そんな時代が現実になることを覚悟しておかなければなりません。