「わが子には苦労をかけたくない」とは思うものの、よほど教育熱心な家庭でなく、また子供に強い希望がない限り「学費が安いので公立に行って欲しい」と考える保護者は多いでしょう。しかし、FP Office株式会社の西田順子FPは「公立=教育費が安い」という考えは誤りで、特に大学進学を視野に入れた場合、私立のほうが断然お得な場合があるといいます。それはなぜか、詳しくみていきましょう。
「公立=安い」は大間違い!私立のほうが「教育費は断然お得」な納得の理由【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

高校の塾代は3年間でおよそ「150万円」かかる

公立高校から4年制大学への進学を希望する場合、一部の生徒を除いては通塾が必須になってきます。高校の塾代の場合、塾のレベルや個別指導か集団指導かによっても違ってきますが、1年生2年生で月額3万5千円~7万円程度、3年生では5万円~というのが一般的です。3年間で150万円くらいはかかると考えるとかなり大きな額になってきます。

 

もちろん子供や親の希望もあるでしょうが、小学校や中学で受験をして内部進学で大学まで上がると、公立高校で高い学校外費用をかけた場合と比べ大学の浪人リスクも減ることなどから、総額では私立受験したほうが少なくなるケースも実際にあります。

 

実際にどんな進路を希望するかは、その時になってみないとわかりません。ただ、まず想定としてどんな進路に進んだとしても、学費だけでなく「学校外の費用」でいつどれくらい入ってきてどれくらい出ていくのかを、できれば複数のパターンを考えたうえでライフプランニングを実施することが大切です。

 

詳細にシミュレーションをおこない、それらのパターンに応じた対策を打っていくと、いざ進学が訪れた時に目の前の教育費に慌てることがなく対処ができていくでしょう。

「教育費」に多額のお金をかける家庭が増加

昨今の少子化もあり、傾向としては小さいうちから習いごとなどで多額のお金をかけることがトレンドとなってきています。

 

昔からあった習いごとに加えて、ロボット教室やプログラミング、運動系ですとボルダリングなどなど……対面するお客様にヒアリングをしていくと、習いごとの種類は私の子供のころとは比べ物にならないほど多種多様です。

 

選択肢が多いということは、子供の才能の可能性を探るチャンスが多いという側面もあり、この点では昔より良くなったといえるでしょう。

 

ただ、小さいころからあまりに子供の可能性にお金をかけすぎた結果、進学等で大きなお金が必要になったときに準備がまったくできてないというのは困りものです。