メーカーに強い早稲田、金融に強い慶應…就職先にも大学のカラーが反映
二大トップ私大だけあり、就職先トップ10に登場するのは、一流企業ばかり。ただ両者を比べると、就職に強い業種というものを垣間見ることができます。
早稲田大学は、卒業生も多いということあり、多彩な業種の企業が並びますが、地方志向の強い人が多いといわれ、電気メーカーや電力等のインフラ系に伝統的に強い大学といわれています。一方で慶應義塾大学は総合商社のほか、金融業、特にメガバンクは昔から「慶應卒」が多いとされています。
【総合商社】
三菱商事:早稲田卒20名/慶應卒25名
三井物産:早稲田卒6名/慶應卒28名
伊藤忠商事:早稲田卒14名/慶應卒19名
住友商事:早稲田卒16名/慶應卒22名
丸紅:早稲田卒20名/慶應卒19名
【銀行】
三菱UFJ銀行:早稲田卒43名/慶應卒69名
三井住友銀行:早稲田卒47名/慶應卒43名
みずほ銀行:早稲田卒35名/慶應卒47名
【電気機械】
日立製作所:早稲田卒42名/慶應卒31名
パナソニック:早稲田卒22名/慶應卒19名
ソニー(ソニーグループ):早稲田卒14名/慶應卒41名
富士通:早稲田卒60名/慶應卒60名
日本電気:早稲田卒58名/慶應卒31名
三菱電機:早稲田卒44名/慶應卒12名
※出所:早稲田大学『2021年度 早稲田大学進路状況』、慶應義塾大学『2021年度 上位就職先企業(3名以上上位20社)』
偏差値では拮抗する早稲田大学と慶應義塾大学ですが、前述のとおり早稲田大学のほうが地方志向が強い学生が多いことや、卒業生の組織力の強さから、早稲田大学を凌駕する慶應義塾大学の“就職力”については言及されてきました。また最近はグローバル化の進展もあり、出身大学による企業内の派閥は薄れてきたといわれているものの、進路状況をみている限り、まだドラマや映画のような世界は存在しているといえそうです。
早稲田大学と慶應義塾大学。就職先をみていくと、やはり「さすが!」といったところ。「学歴フィルターの心配など、まったくないんだろうな」と羨ましくなる限りです。