岸田首相の「異次元の少子化対策」発言に「非正規社員を対象とした子育て支援」が加わり、大きな波紋を広げています。確かに「今までにない」政策かもしれませんが、当の本人たちからは「そんなの意味ない」という声も。みていきましょう。
非正規男性、岸田首相「異次元の少子化対策」に苦笑…「結婚すらできない」悲惨すぎる給与額 (※写真はイメージです/PIXTA)

独身女性が結婚相手に求める年収に男性・非正規社員は…

給与面で、男性会社員の平均値を大きく下回る、男性の非正規社員。さらに女性の意見を聞くと、結婚できない事情がはっきりとしてきます。内閣府『令和元年少子化社会対策白書』によると、独身女性が男性に求める年収は「400万円未満」が20.5%と、5人に1人という水準。

 

【独身女性が結婚相手に求める理想の年収】

300万円未満:6.7%

300万~400万円未満:13.9%

400万~500万円未満:19.5%

500万~600万円未満:17.1%

600万~700万円未満:7.4%

700万~800万円未満:4.8%

800万~900万円未満:1.3%

900万~1,000万円未満:1.3%

1,000万円以上:2.4%

収入は関係ない:4.6%

わからない:20.9%

 

出所:内閣府『令和元年少子化社会対策白書』より

 

高所得でもあえて結婚しない、という人もいるので、結婚できない理由をお金だけにするのも短絡的かもしれませんが、やはり「独身女性の理想の年収」を聞いてしまうと、結婚したくても踏み切れないのもしかたがないでしょう。

 

昨年、「50歳男性の生涯未婚率が非正規では6割超え」と話題になりました。2020年、国勢調査の結果によるものですが、非正規が6割に対し、正社員は20%ほど。3倍もの差があります。給与の差が関係しているのは明らかです。

 

――そもそも、結婚すらできない

――見向きもされないのに、育児給付金といわれても

 

非正規社員の生声。岸田首相、現実を知らないと批判されても仕方がないかもしれません。