不治の病「心房頻拍」に苦しむ50代女性を“わずか1秒”で救った驚きの治療【専門医が解説】

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不治の病「心房頻拍」に苦しむ50代女性を“わずか1秒”で救った驚きの治療【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

現代の日本では、高齢化と並行して不整脈の患者数も増加しています。そんな不整脈を根治する唯一の方法が「カテーテルアブレーション治療」ですが、その技術も時とともにめざましい進化を遂げています。今回は、東京ハートリズムクリニックの桑原大志院長が、「心房頻拍(しんぼうひんぱく)」に苦しんでいた50代女性の事例を紹介します。

最大出力でも治らず…長年不整脈に悩まされたCさん

“申し訳ないのですが、現在の技術では治すことができません”

2010年、筆者が以前勤めていた病院で、長年不整脈に悩む50代女性Cさんのカテーテルアブレーション治療が行われました。

 

診断は「心房頻拍(しんぼうひんぱく)」。1度、カテーテルアブレーションが実施されましたがうまく治らず、2回目のアブレーションを筆者が担当することになりました。

 

カルトシステムを使用し不整脈を観察すると、左右の心房を隔てる1.5〜2cmほどの厚みの心房中隔から心房頻拍が発生していることがわかりました。

 

なぜ彼女の心房頻拍起源が、そのような厚い心筋のなかにあることが推測されたかというと、その起源にもっとも近い左右の心房にカテーテル先端を当てて最大限の出力で通電しても、不整脈が一向に止まらなかったからです。

 

アブレーションは通常5mm、がんばっても8mm程度までしか焼灼することができません。結果的に、2回目のアブレーションでも不整脈を治すことはできませんでした。

 

心房頻拍がカテーテルアブレーションで治らない場合、薬物治療しか方法がありません。しかし、薬では完全に不整脈を抑えこむことができないため、発作を抑えるためにも心身ともに安静に過ごしてもらわなくてはなりません。

 

筆者は、「申し訳ないのですが、現在の技術では心房頻拍を治すことができません。発作とうまく付き合っていくしかありません」とCさんに説明。発作が止まらないときは救急病院に駆け込み、点滴で止めていただくようお願いしました。そうした生活はCさんにとって、たいへん苦痛であっただろうと思います。

 

しかしCさんは、「いつかカテーテルアブレーションで治せる日が来るかもしれない」という思いから、その後も筆者が勤めていた病院まで遠路はるばる通い続けてくださいました。また、筆者が職場を東京に移した際には、お願いして東京まで通っていただきました。

 

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