悪質なクレームや迷惑行為にストレス…休職や退職に追い込まれる公務員
悪質なクレームや迷惑行為。その増減については「あまり変わらない」が半数を占めるものの、「増えた」が17.9%、「減った」が7.9%と、増加が10ポイントほど上回っています。
なぜクレームや迷惑行為が起きるのでしょうか。理由としてあがられることとして、最も多かったのが「不満やストレスのはけ口」で61.1%。「公務サービスへの過剰な期待」が54.1%、「住民のモラル低下」が37.9%、「住民の権利意識の高まり」が37.6%、「公務員や公務労働の軽視」が35.6%と、住民側の落ち度と捉えるものが多数を占める一方で、「煩雑な書類申請や手続きへの不満」が20.6%、「慢性的な職員不足」が13.2%と、組織等に理由あり、と考える人も。
クレームや迷惑行為の対応は、誰もがストレスを感じるもの。実際95%もの人が「強いストレスを感じた」と回答しています。それにより「出勤が憂鬱になった」57.3%、「仕事に集中できなくなった」44.2%、「眠れなくなった」21.6%と、負の影響を受けたとしています。さらに「うつ病や統合失調症などになった」「退職した」と、数としては少ないながらも、最悪の事態に追い込まれた人も。職場別に「休職や退職した人がいた」の割合をみていくと、「生活保護」が最も多く40.6%。「児童相談所」35.1%、「公共交通」31.9%と続きます。
景気の先行きが不安定にあるなか、地方公務員の安定性は羨ましいですが、こういう時は悪質なクレームや迷惑行為も増加傾向なのだとか。確かに住民としては「公共サービス」を理由に、不平不満を持ちがち。それが本当に公務員に向けるべきものなのか、一度、冷静に考えたいものです。