人生折り返し時点で、3割の男性が未婚。その割合はさらに増えていくといわれているなか、独身者の老後はどうなるのか……気になるところです。みていきましょう。
平均手取り28万円…40代・家なし独身男子、20年後に直面する「驚愕の事態」 (※写真はイメージです/PIXTA)

銀行に1円もありません…3.8%は「金なし」のおひとり様

男性28.3%、女性17.8%。これは2020年の国勢調査をもとにした生涯未婚率。これは45~49歳と50~54歳の未婚率の平均値であり、また昨今は婚姻届けを出さない結婚のカタチも増えているので、男性の4人に1人以上が生涯独身とイコールではありません。ただ生涯未婚率は1995年に男性で10%を突破すると右肩上がり。少子化の要因になることだけに、問題視されています。

 

なぜ結婚しないのか……理由はさまざまですが、結婚適齢期とされる男性25~34歳の場合、最も多いのが「適当な相手に巡り合わないから」で4割超え。「自由さ・気楽さを失いたくない」「必要性を感じない」「結婚資金が足りない」「趣味や娯楽を楽しみたい」が2割を超えます。問題視されているのが「異性とうまく付き合えない」。2002年調査以来、増加傾向で、2021年調査ではついに2割超え。異性との付き合い方が分からないとなると……解決はかなり難しいものがあります(国立社会保障・人口問題研究所『第16回出生動向基本調査』より)。

 

「生涯独身」を決め込んでいる人、「生涯独身」を覚悟している人、いろいろですが、独身で生きていくことに不安を感じる人もいるでしょう(結婚しても安心なんてできないと実感している人も多いでしょうが……)。特に「お金」に関する不安は大きいもの。そこで独身者のマネー事情をみていきましょう。

 

金融広報中央委員会『令和3年(2021年)家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]』によると、「金融資産非保有世帯」は33.2%。3割は将来を見据えた準備をまったく進めていない状態。さらに金融資産に「預貯金で日常的な出し入れ・引落しに備えている部分」を加えた「金融商品非保有世帯」は3.8%。「口座に1円もない」といった、なんとも不安な状態の独身者は、2018年5.6%→2019年5.4%、2020年5.1%、2021年3.8%と推移しています。

 

*金融資産=定期性預金・普通預金等の区分にかかわらず、運用の為または 将来に備えて蓄えている部分とする。ただし、商・工業や農・林・漁業等の事業のために保有している 金融資産や、土地・住宅・貴金属等の実物資産、現金、預貯金で日常的な出し入れ・引落しに備えてい る部分は除く