厚生年金受給額の平均は14万円、65歳男性だけだと17万円になります。ただ本当に知りたいのは、今の平均値ではなく、実際に自身が手にできるだろう年金額。これから20年ほど後の年金額について、考えていきます。
平均月17万円だが…40代大卒サラリーマンが悶絶する、20年後にもらえる「少なすぎる年金額」 (※写真はイメージです/PIXTA)

大卒男性…正社員でもらえる年金、非正社員でもらえる年金

将来、年金をいくらもらえるのか……誰もが気になるところです。厚生労働省『令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』で現段階の平均値をみていくと、国民年金であれば、月5万6,358円。満額受給であれば6万4,816円ですから、平均値はそれよりも8,000円ほど少なくなっています。

 

厚生年金であれば、月14万6,145円。このなかには繰上げ受給を選択している12万8,171人が含まれ、全体の平均値を下げています。通常通り、65歳から受け取ったとなると、男性17万0,391円、女性65歳以上で10万9,205円となります。

 

また日本年金機構が元会社員・高齢夫婦の標準的な年金額は21万9,593万円。これは平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9万円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準で、元会社員と専業主婦の夫婦がモデル。いまは夫婦共働きが主流ですから、今後は、このケースよりも多くの年金を手にする世帯が増えるかもしれません。

 

以上が、2022年現在の平均値。本当に気になるのは、実際に年金受給者となった際に手にする年金額。厚生年金は「平均標準報酬月額✕5.769/1,000✕加入月数」で計算できます。

 

仮に大学卒業から60歳定年まで正社員として働き、平均的な給与を手にしてきたとしたら、厚生年金部分は月11万6,187円。国民年金を満額もらえるとしたら、月18万円ほど手にできる計算です。

 

またこれからは65歳が定年となるので、65歳定年と考えると、厚生年金部分は月13万1,475円となり、国民年金と合わせて19.6万円ほどになります。

 

一方、大学卒業から60歳定年まで非正社員だとすると、厚生年金部分は月6万1,382円、国民年金満額支給で12.6万円ほど。65歳定年だとすると、厚生年金部分は月6万9,458円、国民年金満額支給で13.4万円ほどになります。