世の中、結局、学歴でしかない……そんな親の思いもあるのでしょうか。“地元の中学校”に進学するのではなく、私立中学校に進学する児童が増えています。東京都23区に続き、市部等の進学率はどれほどのものなのか、みていきましょう。
東京都市部「私立中学進学率」最新ランキング…第1位は区部平均超えの「受験熱が高すぎる街」 (※写真はイメージです/PIXTA)

東京市部等「私立中学進学率」上位3を発表

では東京市部等の私立中学進学率トップ3をみていきましょう。

 

まず3位は「調布市」。1,828人が都内中学校に進学、そのうち316人の児童が都内私立中学に進学。その割合は17.29%です。調布市は世田谷区に隣接する、多摩地区東部に位置する市で、市内には「明治大学附属明治中学」など4つの私立中学が立地。また「電気通信大学」や「白百合女子大学」などの大学キャンパスもあるなど、教育機関が多数立地しています。市の中心部となる京王線「調布」駅の周辺には中学受験を前提とした進学塾も多く、中学受験に臨むファミリーにも人気のエリアです。

 

続いて2位は「三鷹市」で1,548人の児童が都内中学校に進学し、そのうち287人が都内私立中学校に進学。その割合は18.54%です。三鷹市はJR中央線「三鷹」駅の南に広がる市で、杉並区や世田谷区にも隣接。市内には「法政大学中学校」「明星学園中学校」の2つの私立中学校のほか、昨今は都立中高一貫校の「三鷹中等教育学校」の人気が高まっています。さらに、小室圭さんの出身大学である「国際基督教大学」など、多数の教育機関が点在。東京市部の中でも、教育熱の高いエリアです。

 

そして東京市部等で私立中学進学率が圧倒的に高いのが「武蔵野市」。都内中学校進学者992人のうち、281人が私立中学に進学。その割合は28.33%と、区部平均をも上回っています。また各区部と比較しても、13位の「江東区」29.16%に次ぐ進学率です。武蔵野市は杉並区に隣接する市で、その中心となるのは「人気の街ランキング」でもお馴染みの「吉祥寺」。駅周辺には大手進学塾が集積し、東京のなかでも、特に教育熱の高いエリア。JRで新宿方面にアクセスできるほか、京王井の頭線で渋谷方面にもいける交通の利便性も、私立中学進学率をあげている要因だといえるでしょう。

 

東京市部等の私立中学進学率の状況をみていくと、区部に近い多摩地区東部のほうが進学率は高い傾向にあります。実際に電車などを利用して通学するとなると、交通利便性は中学進学を考えるうえで重要な要素。実際に私立中学に進学させたいからと、家族で区部に引っ越すケースも珍しくないほど。その熱量が進学率の差だといえそうです。