2021年…国民年金保険料「未納者」、全国に106万人
厚生労働省『令和3年度国民年金の加入・納付状況』で国民年金被保険者数をみていくと、「第1号被保険者」は1,431万人(任意加入含む)、「第2号被保険者」は4,531万人、「第3号被保険者」は763万人。「第1号被保険者」のうち、「全額免除・猶予」が612万人、「一部免除」が35万人、「任意加入」19万人でした。
国民年金保険料の全額免除・猶予について、障害年金の1級または2級を受給している人や、生活保護法の生活扶助を受けている人である「法廷免除者」は141万人。経済的理由で保険料の納付が困難な場合に申請して認められた「申請全額免除者」は241万人、学生が申請により保険料の納付が猶予される「学生納付特例者」は171万人、所得がなく、保険料納付が困難な50歳未満を対象とした「納付猶予者」は59万人。さらに何ら断りもなく、24ヵ月保険料を納めていない「未納者」は106万人。過年度2年目納付率である最終納付率は78.0%と、過去5年で上昇傾向にあります。
年代別の最終納付率をみていくと、20代後半で落ち込みはあるものの、年齢があがるにつれて高くなっていきます。また2019年度の数値を比較すると、若年層での上昇幅が大きくなっています。
【年齢別「国民年金納付率」】
20~24歳:64.55%→77.91%
25~29歳:57.09%→68.98%
30~34歳:61.81%→71.58%
35~39歳:66.13%→75.68%
40~44歳:69.95%→77.22%
45~49歳:70.24%→78.50%
50~54歳:71.13%→77.98%
55~59歳:77.66%→84.44%
出所:厚生労働省『令和3年度国民年金の加入・納付状況』より
※数値左:2019年、右:2021年
昨今の納付率の改善は、2016年の納付猶予制度の拡大や、2019年の産前産後免除の導入、20歳到達時の資格取得手続きを原則不要化など、制度改革の効果によるものと考えられます。