一生結婚するつもりはない…未婚者が増加の一途
国立社会保障・人口問題研究所『第16回出生動向基本調査』によると、「いずれ結婚するつもり」と考えている未婚者の割合は、「18~34歳の男性」では前回85.7%から81.4%、女性で89.3%から84.3%と、共に減少。一方で「一生結婚するつもりはない」と答える未婚者は男性で12.0%から17.3%、女性で18.0%から14.6%と、共に上昇しました。結婚への意欲は、2000年代以降減少の一途を辿っています。
独身でいる理由はとは、何なのでしょうか。結婚意思のある未婚者に、現在独身でいる理由を尋ねたところ、適齢期である「25〜34歳」では、「適当な相手にまだめぐり会わないから」が最も多く、男性で43.3%、女性で48.1%。「異性とうまくつき合えないから」という回答も2000年以降上昇傾向にあり、同男性で20.0%、女性で18.2%。
昨今は「出会い」そのものが少ないという指摘がありますが、既婚者に出会いのきっかけを尋ねたところ、従来の「恋愛結婚」割合が低下し、SNSやアプリ等の「ネット」が増加。「出会い方」の過渡期といった難しい局面にあるのかもしれません。
また独身生活の利点として挙げられているのが「行動や生き方が自由」で男性で70.6%、女性で78.7%。「家族を養う責任がなく、気楽」や「住宅や環境の選択の幅が広い」を挙げる人も増加傾向にあります。
さらに未婚女性が考える「理想ライフコース」は、「出産後も仕事を両立する」が32.3%から34.0%に増加し、本調査では初めて最多となりました。一方で再就職や専業主婦志向は減少する一方で、「そもそも結婚せずに仕事を続ける」や、子どもを持たずに共働きをする「DINKs」を志向する人は増加傾向にあります。
仕事が軸であるため、無理に結婚という選択をする必要はない……そんな思いの女性が増えているのでしょうか。結婚相手に求めるのは男女とも「人柄」「家事・育児の能力や姿勢」「仕事への理解」であり、さらに女性は「家事・育児の能力や姿勢」「容姿」を求める傾向が強くなっています。