片目だけ視力が悪くなる原因は?眼科に行くべき?視力低下のチェック方法も解説【眼科専門医が解説】

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片目だけ視力が悪くなる原因は?眼科に行くべき?視力低下のチェック方法も解説【眼科専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

片目だけ視力が低下した場合、早めに眼科を受診することが重要です。左右の視力に差が生じると、どんな問題が起こるのか。疑われる疾患は何か。片目だけの視力低下を早期発見するには、どうすればよいのか。メディアでお馴染みの眼科専門医、平松類医師が解説します。

知らないと怖い、片目だけ視力が悪くなる病気

近視で視力が悪くなるときは両目の視力が落ちるので、「視力は両目同時に悪くなるのが普通」と、そう思うかもしれません。けれども、病気で両目の視力が同時に悪くなるのには白内障という代表的な疾患があるものの、その他の深刻な病気では片目の視力が低下します(最終的には両方とも悪くなるのですが)。

 

日本人の失明原因第1位の緑内障、第2位の糖尿病網膜症、第4位の黄斑変性(おうはんへんせい)。これらはともに片目ずつ視力が下がり、最終的に両目の視力が下がります。ちなみに第3位は網膜色素変性で、これに関しては両目同時に下がることもあります。

 

失明原因第1位の緑内障は、40歳以上の20人に1人、70歳以上の10人に1人がなる病気です。目の神経がダメージを受けて視野が欠けます。それなら発症しても気づきやすいのでは?と思うかもしれませんが、緑内障は「ある日突然見えなくなる」というのではなくて、徐々に見にくくなるために「老眼かな?」「白内障かな?」と思って放置されることが多く、受診時には片目の視力が0.1以下、もう片方が0.3程度というように、かなり悪くなっている方もいます。

 

失明原因第2位の糖尿病網膜症のうち、視力を下げる代表的なものとして糖尿病性黄斑浮腫(おうはんふしゅ)というのがあります。黄斑(図表1)という「ものを見る中心」がむくんでしまう病気で、そのために歪んで見えるようになります。

 

(画像=PIXTA)
[図表1]黄斑は目の奥にある (画像=PIXTA)

 

早期に適切な治療を行えばむくみは取れます。しかし放置してしまうと、むくみが長く残ったことで黄斑が痛んでしまい、むくみが取れても視力低下が残ります。

 

失明原因第4位の黄斑変性は、目の奥にある黄斑に出血やむくみが起こります。その結果、視力低下が起こります。この病気も早期に注射等治療をすれば改善しますが、出血やむくみが長く残ると視力は回復することができません。

 

片目の視力が落ちる病気は上記だけではありません。「網膜静脈閉塞症」「網膜動脈閉塞症」「網膜剥離」「黄斑円孔」などなど多くの病気があります。ですから片目の視力が落ちたら早めに眼科を受診する必要があるのです。

 

とはいえ、人間の目は2つあるために片目が見にくくなっても気づきにくい。では、片目の視力低下に気づくにはどうすればよいのでしょうか? セルフチェックの方法を紹介します。

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。