(※写真はイメージです/PIXTA)

インターネットは手軽になんでも調べられる、いまやなくてはならない情報源です。しかし手軽な反面、間違った情報が多くあるのも事実。特に髪の毛・薄毛関係の情報については、悩みにつけこんで金儲けをたくらむ悪徳業者も少なくなく、正しい情報を見極める必要があります。今回は、東京メモリアルクリニック院長の栁澤正之先生が、薄毛治療にまつわる「ウワサの真相」を解明します。

AGA治療薬の副作用発生率は「1%未満」

AGAには「フィナステリド」「デュタステリド」という2種類の根本治療薬がありますが、この2つの薬をまとめて「AGA治療薬」として説明していきます。

 

AGA治療をするうえで、薬の副作用を心配している方が少なくありません。インターネット上でも多くの噂で溢れていますが、AGA治療薬にはほとんど副作用がありません。

 

薬の説明書にはたしかに「男性機能低下」「ED」などの副作用報告がありますが、それらの副作用の発生率は1%未満とされています。

 

たとえば、フィナステリドの調査においてEDの副作用発生率は0.2%となっていますが、実は日本人男性全体のED発症率は約4~20%(年齢によって上昇)といわれています。4%から0.2%に下がったというわけではなく、これは誤差の範囲ですが、大事なのは「フィナステリドを内服してもEDの発症率は上がらない」ということです。

 

調査で「EDになった」と報告した方は、それは薬の影響でEDになったわけではなく、その人の体質としてEDになった、と考えられます。

 

そのほかの副作用報告についても1%未満の物がほとんどで、AGA治療薬は世界的にも「副作用のほとんどない安全な薬」と認識されています。

ネットの情報を受けて、“思い込みED”になることも

若い方のEDの原因は、ほとんどが「精神的なもの(心因性)」といわれています。緊張が原因でうまくいかないということは想像できると思いますが、なにかのきっかけでトラウマになってしまったためにEDが長引いているケースも少なくありません。

 

同様に、インターネットなどで「AGAは治るけど、副作用でEDになる」といった情報を目にしてしまい、思い込みから本当にEDになってしまうということも十分にありえます。

 

AGAの専門クリニックでも、担当医から「EDの副作用に気を付けてくださいね」なんて説明を受けたと患者さんから聞いたこともありますが、これでは思い込みでEDになってしまうのも仕方ありませんね。

 

筆者のクリニックでは、「ED・男性機能含めて副作用はほとんど心配いりません。発生率も1%未満です」と説明しているためほとんど副作用を訴える患者さんはいませんが、それでも思い込みが強かったり、情報過多になっているような方には特に注意して説明をしています。

 

AGA治療薬の作用としてED発症率を上げることはほとんどないといわれていますが、あくまでもED、男性機能低下にはほかにさまざまな要因がありますので、注意が必要です。

 

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