世論調査…40代がひと際「満足度」が低い理由
内閣府『国民生活に関する世論調査』(2022年1月公表)によると、「現在の生活に対する満足度」は、「満足(満足しているとまあ満足しているの合計)」が55.3%、「不満(やや不満と不満の合計)」が44.3%。
さらにお金回りのことについて聞いていくと、「所得・収入」に関しては「満足」39.7%「不満」59.7%、「資産・貯蓄」に関しては「満足」32.7%「不満」66.6%と、全体的に不満が優勢といったところ。
さらに年齢別にみていくと、現役世代である「40~49歳」の満足度の低さに違和感を覚える人もいるでしょう。年功序列の色が濃い日本では、年齢と共に収入が上がっていくのが一般的。支出との関係もあるので一概にいうことはできませんが、年齢があがるとともに満足度も上がっていいはずです。しかし現実はそうではなく、ひと際、40代で不満に思う人が増えているのです。
【年齢別「生活の満足度」】
18~29歳:62.5%/35.0%/27.6%
30~39歳:63.2%/44.0%/32.5%
40~49歳:49.6%/36.9%/24.8%
50~59歳:53.1%/41.7%/28.2%
出所:内閣府『国民生活に関する世論調査』(2022年1月公表)より
※数値左より、現在の生活に対する満足度、所得・収入に対する満足度、資産・貯蓄に対する満足度
このような結果になっている理由のひとつだと考えられるのが、40代がまるまる就職氷河期であるということです。
就職氷河期はバブル崩壊に伴う景気の悪化により、就職が厳しくなった時期のことで、1993年から2005年ごろまでを指します。不況の影響で企業が新卒採用の人数を減らし、学校を卒業しても就職先がない、という人が増えました。ちなみに1994年に「新語・流行語大賞」の審査員特選造語賞を受賞しています。
大学卒業時に焦点をあてて考えると、ちょうど1970年~1982年生まれ、2022年時点で40~52歳になる人がそれにあたります。