キャッシュレス化が進み、お金のやり取りが可視化されなくなった現代社会。このようななか日本では、国民的アニメ『サザエさん』にでてくる波平さんのような「一家の大黒柱的な父親」が少なくなってきていると、FP Officeの西田順子氏はいいます。一見無関係なように思える父親の「家庭内地位低下」と「キャッシュレス社会」の意外な関連性についてみていきましょう。
日本から「波平さん」が消える?…父親の「家庭内地位低下」と「キャッシュレス社会」の意外な関連性 (※写真はイメージです/PIXTA)

「キャッシュレス社会」の弊害…子供が「お金の価値」を認識するには

たとえば塾に通わせているお子さんに塾の前になにか買って食べなさいとSuicaにお金を入れて渡していたら、これを使えば何でも買えるんだと友達にいろいろ買ってあげていて大変だったという話はとても印象的だった。

 

私が子供のころに親から100円もらって駄菓子屋にいき、100円で何が買えるだろうと頭を悩ませていた光景というのは今後無くなっていくかもしれない。ただ今後キャッシュレス化というのは避けて通れない道である。目に見えない物を子供たちにお金の価値として認識させるのは難しいことだと思う。

 

小さいころから目に見える現金であっても、目に見えない形であっても、同じように価値があり使ったら無くなっていくものだということを、繰り返し意識しながら教育していくことで将来的に多重債務等のトラブルの防止にも繋がっていくのだと思う。

 

 

西田 順子

FP Office

ファイナンシャルプランナー