ずっと非正規雇用の団塊ジュニア…同世代の正社員との間に広がる大きな格差
あらゆることが初めてだったからか、対策は後手にまわり、目を向けられる機会もほとんどなかった団塊の世代。そのため「忘れ去られた世代」とも揶揄されることもあります。
団塊の世代は、2022年時点で、48歳~51歳の人たち。もちろんすべての人がそうではありませんが、不本意ながら非正規雇用であり続ける人が多く、格差がすごいことになっています。
厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、大卒男性、正社員の平均月収は40代後半で45万5,800円、50代前半で50万9,800円。推定年収は600万円を超え、会社員人生の中でピークに達する年齢です。
一方、非正規雇用の平均月収は31万0,140円。40代後半で28万6,900円、50代前半で36万4,000円。手取りにすると22万~27万円で、正社員との差は月々15万円程度になります。また賞与があまり見込めないため、推定年収は350万円以下。正社員とはダブルスコアにもなるのです。
【大卒男性「月収と推定年収」の推移】
■正社員
20~24歳:231,600 円/3,400,800円
25~29歳:268,000 円/4,284,900円
30~34歳:316,400 円/4,988,200円
35~39歳:368,200 円/5,602,500円
40~44歳:411,200 円/6,060,200円
45~49歳:455,800 円/6,428,300円
50~54歳:509,800 円/6,926,900円
55~59歳:514,800 円/6,949,000円
60~64歳:431,900 円/5,299,500円
■非正規社員
20~24歳:230,400円/2,590,500円
25~29歳:286,800円/2,992,500円
30~34歳:286,500円/3,057,600円
35~39歳:288,900円/3,139,900円
40~44歳:289,200円/3,225,300円
45~49歳:286,900円/3,320,600円
50~54歳:364,000円/3,446,700円
55~59歳:324,900円/3,385,400円
60~64歳:330,700円/4,101,600円
出所:厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』より算出
※数値左:月収(きまって支給する現金給与額)、右:賞与等含む推定年収
もう埋まることのないであろう、同世代の正社員組との格差。これに対して、不本意ながらも非正規であり続けた団塊ジュニアは何を思うのでしょうか。