人事院から国家公務員試験の結果が発表されました。合格者の出身大学とその推移をみていくと、日本の行く末を心配せざるを得ない状況がみえてきました。
国家公務員試験合格者ランキング…1位「東京大学」に見る、日本の危ない兆候 (写真はイメージです/PIXTA)

国家公務員合格者数…1位はさすがの「東京大学」

人事院より『2022年度国家公務員採用総合職試験(春)の合格者発表』がありました。合格者は1,873名で、倍率は8.2倍。前年より0.4ポイントほど、倍率はあがりました。

 

【国家公務員採用総合職試験(春)実施状況】

■院卒者試験

申込者数:1,656人

合格者数:618人(2.7倍)

■大卒程度試験

申込者数:13,674

合格者数:1,255人(10.9倍)

■院卒・大卒程度合計

申込者数:15,330人

合格者数:1,873人(8.2倍)

 

出所:人事院

 

女性の合格者数が、院卒で176人、大卒程度で397人、合計で573人と過去最多を記録。全体合格者の30.6%となりました。

 

大学の出身校でみてみると、国立大学が1,248人で、全体の6割超え。私立大学は531人で、3割弱となっています。合格者の出身学校数は159校と、昨年度から22校増加。そのなかで最も合格者が多いのは「東京大学」で217名。全体の1割以上を占めています。また私立大学のなかでは「早稲田大学」がトップで84名でした(関連記事『【大学ランキング】国家公務員試験合格者数(合格者10名以上)』)。

 

【国家公務員採用総合職試験(春)合格者出身大学上位10】

1位:東京大学 217名

2位:京都大学 130名

3位:北海道大学 111名

4位:早稲田大学 84名

5位:東北大学 75名

6位:慶應義塾大学 71名

7位:立命館大学 63名

8位:岡山大学 61名

9位:中央大学 49名

10位:千葉大学 47名

 

出所:人事院

 

「官僚といえば東京大学卒」というイメージがありますが、そのとおり、国家公務員合格者の10人に1人は東大卒という結果に納得感があります。ただ経年でみてみると、近年、国家公務員合格者における東大卒の存在感は薄れつつあるようです。

 

【東京大学「国家公務員合格者数」推移】

2013年:454名

2014年:438名

2015年:459名

2016年:433名

2017年:372名

2018年:329名

2019年:307名

2020年:249名

2021年:256名

2022年:217名

 

出所:人事院